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インプラント治療 2020/11/01

インプラント治療の流れ~7STEP~

インプラントは、たくさんの魅力がある治療法ですが、外科手術があるなど、不安な点も多いことかと思います。ここではそんなインプラント治療の魅力や流れについて、わかりやすく解説します。

インプラント治療の7ステップ

インプラント治療は、以下に挙げる7ステップで進行します。

1.カウンセリング

カウンセリングは、治療相談のようなステップです。失った歯をインプラントで補いたい、という希望を持った人が歯医者さんのお話を聞きます。インプラント治療に関する疑問や不安などは、ここですべて解消しましょう。
インプラント治療の流れや治療に要する期間、費用なども大まかに聞くことができます。その他の治療法を選択肢のひとつとして提案されることもあります。

2.精密検査

インプラント治療を開始する前には、必ず精密検査が必要となります。以下に挙げるようないくつかの検査を実施して、インプラント治療が適切かどうか診断します。

■問診
問診では、これまでのご自身や家族の病歴、今現在、服用している薬剤などを細かく問われます。インプラント治療において、これはとても重要なプロセスとなります。なぜなら、インプラント治療には外科手術があり、全身管理が必須となるからです。
例えば、脳卒中の既往があり、抗血小板薬を服用していると、術中に出血が止まらなくなるというトラブルが起こり得ます。そうした点からも、問診では伝えるべきことをすべて伝えるようにしましょう。

■口腔内診査
歯科医師が患者さんのお口の中を直接、診る検査です。欠損部の歯茎や顎の骨の状態はもちろん、周囲の歯や歯列全体の咬み合わせなども肉眼でチェックします。

■口腔模型の作製
その他の治療法と同様、歯型取りを行って、口腔模型を作製します。これは「研究模型」と呼ばれるもので、治療計画の検討や立案に利用されます。

■レントゲン撮影
口腔内診査では確認することのできない、顎の骨の状態を検査します。2次元的な画像ではありますが、有益な情報が得られます。

■歯科用CTによる撮影
精密なインプラント治療では必須ともいえる画像検査です。撮影したデータは診査・診断に用いられるだけでなく、コンピューター上でのシミュレーション等にも活用されます。

▶インプラント治療において重要な役割を果たす歯科用CTについての詳細は「インプラント治療に歯科用CTが必要な理由」記事をご覧ください。

3.治療計画の立案・説明

検査によって得られた情報を元に、治療計画の立案を行います。提案された計画に納得できれば、治療が開始されます。治療計画に不満がある場合は、遠慮なく伝えましょう。
患者さんの要望も踏まえた上で、治療計画の修正を行ってくれることかと思います。治療計画の修正に応じない、あるいは主治医の診査・診断に疑問が残る場合は、セカンドオピニオンを求めても良いです。

※セカンドオピニオンとは?
『セカンドオピニオンとは、主治医の診査・診断、治療計画に納得できない場合、他院の医師や歯科医師に助言を求める制度です。国の制度として認められているものなので、主治医の方針に不安がある人は、積極的に活用してみましょう。歯科の領域では、インプラントや矯正治療で活用する人が多いです。』

4.術前処置

お口の中に、何らかの問題がある場合は、以下に挙げるような術前処置を実施します。

■抜歯
人工歯根を埋入する部位に歯が残っている場合は、事前に抜歯をします。抜歯後は傷口が癒えるまで、一定期間経過を見ます。抜歯即時埋入法であれば、インプラントオペと同時に行えます。

■歯周病治療
治療部位の周囲に歯周病が認められたら、事前に治療しておく必要があります。歯周病はインプラントの天敵なので、放置したまま治療を進めるわけにはいかないのです。

■咬み合わせの調整
歯列全体の咬み合わせに異常があると、インプラントに過剰な負担がかかるなど、治療後のトラブルを引き起こす原因となります。咬み合わせの異常は事前に整え、万全の状態で人工歯根を埋入します。

5.インプラントオペ

今現在、インプラントオペは2回法が主流となっています。ここでは主に2回法を想定した治療の流れを説明します。

■静脈内鎮静法
手術に伴う不安や恐怖心を緩和したい人は、静脈内鎮静法を選択しましょう。半分眠ったような状態で、手術を受けることができます。腕の静脈から鎮静剤を投与します。

■局所麻酔
施術部位に局所麻酔を投与します。術野周囲の感覚が麻痺し、処置に伴う痛みが軽減、あるいは解消されます。

■歯茎の切開
メスで歯茎を切り開いて、顎の骨を露出させます。インプラントを埋入する本数や部位によって、切開の範囲も大きく異なります。

■顎の骨のドリリング
人工歯根を埋め込むガイドとなる穴を専用のドリルで形成します。

■人工歯根の埋入
人工歯根を顎の骨に埋め込みます。

■歯茎の縫合
正しい位置に人工歯根が埋め込まれたら、1次オペは終了です。歯茎を縫合して、閉鎖創とします。

■治癒期間
人工歯根と顎の骨が結合するのを待ちます。上顎で6ヶ月、下顎で3ヶ月が治癒期間の目安です。

■アバットメントの装着(2次オペ)
人工歯根が顎の骨に固定されたら、2次オペを実施します。再び歯茎を切開して、人工歯根にアバットメントを装着します。2次オペの終了後は、アバットメントが口腔内に露出した状態となります。

6.上部構造の製作・装着

人工歯である上部構造を製作し、問題がなければ装着します。

7.メンテナンス

インプラント治療後は、定期的にメンテナンスを受ける必要があります。これはインプラントを装着している限り、一生涯、継続するものとお考えください。

▶インプラントのメンテナンス方法は「正しいメンテナンスでインプラントの寿命を延ばそう」記事をご覧ください。

インプラントにかかる期間の目安は?

インプラントにかかる期間は、治療法によって異なります。

1回法

手術が1回で済む「1回法」では、人工歯根を埋入とアバットメントの装着を行ったのち、1~3ヶ月程度で上部構造の製作・装着へと移行できます。術前検査や上部構造の製作期間なども含めると、5~6ヶ月程度で全体の治療を終えることが可能です。

2回法

2回法では、1次オペに3~6ヶ月、2次オペに1~2ヶ月程度の期間を要します。さらに、術前検査や上部構造の製作期間なども加わることから、治療全体では8~10ヶ月程度の期間がかかります。

即時荷重

即時荷重とは、人工歯根を埋入すると同時に、仮歯を装着できる治療法です。主にオールオンフォーで採られる施術法で、治療期間を大幅に短縮することが可能です。
仮歯の状態で1~2ヶ月ほど経過を観察し、問題がなければ最終補綴物の製作に入ります。治療全体にかかる期間は、3~6ヶ月程度です。ケースによって治療期間は大きく変動します。

メンテナンスの頻度

インプラントのメンテナンスの頻度は、症例によって大きく異なりますが、最初の年は3ヶ月に1回程度が一般的です。それ以降は、年に2~3回程度の頻度が目安となります。

再確認!インプラント治療の魅力とは?

インプラント治療にはある程度の時間がかかります。それでもインプラント治療が魅力な理由を今一度確認してみましょう。

天然歯のように美しい

昨今、歯科治療に対して審美性の高さを求める人が増えてきています。失った歯を元に戻すのであれば、なおさらですね。その点、インプラントであれば、天然歯のように美しい人工歯を手に入れることができます。その他の選択肢である入れ歯やブリッジと比較して、明らかに優れている点といえます。

しっかり噛める

歯が持つ本来の機能は「噛む」ことです。入れ歯やブリッジでも、その機能をある程度、回復されることはできますが、人工歯根があるインプラントには劣ります。インプラントなら、天然歯のようにしっかり噛めるので、歯を失う前と同じような食生活を送ることも可能なのです。

残った歯が犠牲にならない

インプラントには人工歯根があることから、残った歯に支えを求める必要がありません。支台歯を切削する処置が不要となるだけでなく、噛む力もインプラント自らが負担することができます。その結果として、顎に適切な圧力がかかり、顎骨が痩せないというメリットも得られるのです。

▶インプラント治療のメリットについて詳しく知りたい方は「インプラント治療のメリット・デメリット」記事をご覧ください。

まとめ

このように、インプラントはかなり特殊な治療法なので、施術の流れも独特です。専門性の高い分野でもあることから、歯科医院の近さや費用の安さで選ぶのではなく、設備の充実度や診療実績の豊富さなどを指標にして、歯医者を選ぶことを推奨します。

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■他のインプラント治療のコラム:https://teech.jp/column/inpurantochiryo
■インプラント治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/inpurantochiryo-interview
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▼このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています▼
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

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