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インプラント治療 2020/09/18

治療前に詳しく知りたい!インプラントの構造・素材

治療前に詳しく知りたい!インプラントの構造・素材

インプラントは、ブリッジや入れ歯とは異なる構造をとっています。使用する素材にも違いがあり、それぞれに異なる特徴があります。ここではそんなインプラント治療前に知っておきたい、インプラントの構造や素材について、メリット・デメリットを中心にわかりやすく解説します。

インプラントの構造

インプラントは、人工歯根・アバットメント・上部構造の3つのパーツから構成されています。その中でも人口歯根とアバットメントが分かれている「ツーピース」と、一体になっている「ワンピース」によって、構造が少し異なります。

インプラントの構造

ツーピースタイプ

ツーピースのインプラントは、人工歯根とアバットメントをネジによって連結するタイプです。インプラント治療の”1回法”、”2回法”のいずれにも使用することができます。それぞれのパーツの特徴は、以下の通りです。

■人工歯根
「フィクスチャー」や「インプラント体」とも呼ばれるパーツで、顎の骨に埋め込みます。

■アバットメント
人工歯根と上部構造を連結する装置です。

■上部構造
人工歯にあたるパーツです。

ツーピースでは、人工歯根とアバットメントが2つに分かれていることから、調整が利きやすく、上部構造の設計も自由度が高いです。顎の骨が薄い症例でも柔軟に対応することができます。
ただし、治療の“2回法”を選択した場合は、手術回数が増え、治療期間も長くなることから、”1回法”に比べると心身への負担が増加します。
また、ワンピースより費用が高くなる傾向にあります。その他、ネジが緩むリスクも少なからず存在しています。

ワンピースタイプ

ワンピースのインプラントは、人工歯根とアバットメントが一体化されているタイプです。インプラントの”1回法”のみに用いられます。ツーピースタイプよりも部品が一つ少ないので、費用も比較的安くなります
何より手術を1回で済ませられることから、心身への負担が大きく減少します。また、「ネジが緩む」心配がなく、安定性に優れたインプラントいえます。
ただし、ワンピースタイプのインプラントを埋入するには、顎の骨に十分な厚みがなければいけません。また、上部構造の形態に制約が生じたり、アバットメントに異常が生じた際にはインプラントごと撤去しなければなりません。

インプラントのかぶせ物の素材

インプラントのかぶせ物である上部構造には、以下に挙げる素材を選択できます。

インプラントのかぶせ物の素材

オールセラミック

セラミックのみで構成されたかぶせ物です

■メリット
セラミックは、最も美しい歯科用材料です。天然歯の色や質感、光沢などを忠実に再現できます。強度や耐久性、安定性に優れることから、摩耗や変色などがほとんど起こりません。金属アレルギーのリスクもゼロとなります。

■デメリット
セラミックには、強い衝撃が加わると割れやすい、という欠点があります。噛む力が強い人や、歯ぎしりなどの悪習癖が治らない人には、別の素材が推奨されます。費用が比較的高くなるのもデメリットのひとつです。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(白いプラスチック)が組み合わされた素材です。セラミックとレジンの両方の特性を有しています。

■メリット
ハイブリッドセラミックは、オールセラミックよりも費用が安いです。修理もしやすく、強い衝撃が加わっても、割れやすいということはありません。欠けたり、摩耗したりした際の修理は、比較的容易です。見た目も天然歯に近づけることができます。

■デメリット
レジンが含まれているので、経年的な劣化が起こります。使用していく中での変色や摩耗は避けられません。

ジルコニア

人工ダイヤモンドとも呼ばれる素材です。セラミックの一種であり、審美材料として広く活用されています。

■メリット
ジルコニアの最大のメリットは、その硬さにあります。口腔内で使用している限り、割れたり、摩耗したりすることはありません。そのため、噛む力が強い奥歯にも使えます。白くて美しく、金属アレルギーのリスクのない素材です。

■デメリット
ジルコニアは、治療費が少し高額になる傾向にあります。また、硬すぎることから、噛み合う天然の歯を傷つけるリスクもあります。透明度は、オールセラミックに劣ります。

メタルボンド

外側をセラミック、内側を金属で構成された被せ物です。

■メリット
オールセラミックの「割れやすい」という欠点を補うことができます。とはいえ、表面はセラミックなので、経年的な劣化が起こりにくいです。

■デメリット
金属色が透過することがあり、審美性はオールセラミックに劣ります。金属アレルギーのリスクも存在します。

メタルクラウン(一般的にいう銀歯)

金属のみで作られた被せ物です。

■メリット
強度が高く、強い衝撃を受けても割れません。噛む力が強い奥歯に使用できます。費用も比較的安いです。

■デメリット
一般的な銀歯とほぼ同じものなので、見た目が良くありません。金属アレルギーのリスクもあります。

インプラントの治療(手術)方法

インプラントの治療には、必ず人工歯根を埋め込む手術が必要となります。そんなインプラントのオペには、いくつかの種類があります。ここでは、それぞれの概要について説明しますので、

1回法

インプラントの手術を1回で済ませる治療法です。歯茎をメスで切開し、顎の骨に穴をあけます。そこに専用のドリルで人工歯根を埋め込みます。その上に、連結装置であるアバットメントを装着したら、手術は完了です。歯茎は完全に縫合せず、アバットメントが露出した状態で治癒を待ちます。

2回法

インプラントの手術を2回に分けて行う治療法です。1回目の手術では、人工歯根のみを埋め込みます。歯茎を完全に縫合して、顎骨と人工歯根が結合するのを待ちます。治癒にかかる時間は、下顎で3ヶ月、上顎で6ヶ月が目安です。その後、アバットメントを連結する2回目の手術を実施します。

抜歯即時埋入

抜歯即時埋入とは、その名の通り抜歯が必要となるケースのインプラント治療です。天然歯は残っているものの、保存が困難でインプラントに置き換える場合に適応されます。一般的には、抜歯をした後にある程度の期間をおいてインプラント治療を開始するのですが、抜歯と同時に埋入手術を実施するのがこの治療の特徴です。
抜歯直後は、傷口の治癒機転が有利に働くので、インプラントと顎骨の結合が早まります。治療期間が短縮される、歯茎の形態を維持しやすい、などのメリットもあります。ただし、施術には高度なテクニックが必要であり、顎の骨の状態にも大きく左右される治療法なので、適応できる症例は限られています。

オールオンフォー

オールオンフォーは、すべての歯を失ったケースに適応される治療法です。左右の顎に2本ずつインプラントを埋め込んで、12本の人工歯からなる上部構造を支えます。上下顎の治療を行うのであれば、合計8本のインプラントを埋入することになります。手術は基本的に1回で完了します。
人工歯根に角度をつけて埋入できることから、骨量が少なくても手術が実施できます。治療期間が短く、費用の抑制にもつながります。 

▶インプラントの手術に不安がある方は、「インプラント手術の方法」の記事をご覧ください。

インプラントのメリット

インプラントのメリット

インプラントは、外科手術が必要となり、治療期間も長くなる施術法ですが、得られるメリットも極めて多いです。

見た目が美しい

インプラント治療は、天然歯とそっくりの見た目に仕上げることができます。色や質感、光沢などが天然歯に酷似した被せ物を製作できるだけでなく、構造自体が天然歯にそっくりだからです。残存歯ときれいに調和するため、治療を受けたことさえ気付かれません。

しっかり噛める

ブリッジや入れ歯には、人工歯根が存在しておらず、噛んだ時の違和感は拭えません。硬いものを噛むと、ズレたり外れたりすることもあり、食事の内容に制限がかかってしまいます。その点、インプラントには人工歯根が存在しているので、硬いものでもしっかり噛めるようになります。

健康な歯を削る必要がない

インプラントは周りの歯に支えてもらう必要がありません。それは人工歯根が支えとなるからです。ブリッジのように両隣の歯を大きく削らなくて良いので、残存歯の寿命を縮めることもありません。

顎の骨が痩せない

人工歯根があるということは、噛んだ時の力がしっかり顎の骨に伝わることを意味します。その結果、「廃用委縮(はいよういしゅく)」という、使わない組織が衰えていく現象が起こらず、顎の骨も痩せません。

違和感・異物感が少ない

インプラントは無駄のない構成となっており、装着時の違和感や異物感は極めて少なくなっています。発音の邪魔になることも滅多にありません。

虫歯にならない

インプラントは、歯根から歯冠まですべてが人工物で構成されているので、虫歯になることはありません。この点はブリッジや入れ歯も共通しているのですが、支えとなる支台歯を必要としないことから、残った歯の虫歯のリスクも抑えることができます。

取り外す面倒がない

固定式の補綴装置であり、毎日取り外してケアする必要がありません。天然歯と同じようにブラッシングやフロッシングすることで、衛生状態を保つことができます。

▶インプラントのメリットについて詳しく知りたい方は、「インプラントのメリット・デメリット」の記事をご覧ください。

インプラントのリスク

インプラント治療には、いくつかのリスクがあります。その多くは人工歯根を埋め込むインプラントオペに伴います。

血管損傷による大量出血

人工歯根を埋入する位置によっては、すぐ近くに動脈が走っていることがあります。誤って動脈を損傷するようなことがあれば、術中の大量出血につながります。事前にシミュレーションを行うことで、そのリスクは限りなくゼロに近付きます。

神経損傷による知覚麻痺

下顎の奥歯のインプラントでは、下歯槽神経(かしそうしんけい)の損傷リスクがあります。口唇周囲の感覚を司る神経なので、損傷すると知覚麻痺を起こすことがあります。これもまた事前のシミュレーションによって、回避することが可能です。

インプラント周囲炎

インプラント治療後のリスクとしては、インプラント周囲炎が挙げられます。インプラントは虫歯になりませんが、歯周病にはなります。インプラントの周囲に炎症が生じ、顎の骨が破壊され、インプラントの脱落を引き起こします。そんなインプラント周囲炎は、セルフケアとプロフェッショナルケアを両立させることで予防できます。

▶インプラントのリスク、インプラント周囲炎の詳細は、「失敗することもある!?インプラント治療のリスク13例」「インプラント周囲炎の症状と治療・予防策」の記事をご覧ください。

まとめ

このように、インプラントはその他の補綴装置とは異なる構造をとっており、治療によって得られるメリット、治療に伴うリスクも大きく異なります。そうした他の治療法との違いを事前に知っておくことはとても大切です。さらに詳しく知りたい方は、歯医者さんに相談することをおすすめします。

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■他のインプラント治療のコラム:https://teech.jp/column/inpurantochiryo
■インプラント治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/inpurantochiryo-interview
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▼このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています▼
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

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