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インプラント治療 2021/02/27

インプラント治療の痛みや失敗が”怖い”要因と解消法

インプラント治療の痛みや失敗が”怖い”要因と解消法

インプラントは画期的な歯科治療であり、ブリッジや入れ歯にはない多数のメリットが得られます。それだけに、インプラントを選択する人が極めて多くなっています。
ただ、手術に伴う痛みや治療の失敗が怖いために、なかなか一歩踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
ここではそんなインプラント治療に伴う痛みや失敗について、要因から対処法に至るまでを詳しく解説します。

インプラント手術の失敗が怖い

インプラントが怖い人は、人工歯根の埋入手術が大きな懸念を抱く傾向にあります。手術そのものが失敗する事態だけは避けたいものです。

代表的な失敗例

■骨造成の不備
骨造成が必要なケースで、計画通りに骨が再生されない場合は、手術も失敗に終わります。

■下顎管の損傷
下歯槽神経や下歯槽動脈が収められている下顎管を損傷すると、口唇付近の感覚麻痺や術中の大量出血を引き起こします。また、人工歯根の埋入処置も断念せざるを得ません。

■上顎洞へのインプラント迷入
インプラント埋入時に上顎洞へとドリルが突き出たり、インプラント体を迷入したりすると、それ以上治療を進めるのは困難となります。

■オーバーヒート
人工歯根をドリルで埋め込む際に、過剰な摩擦熱が生じると、顎骨に分布する細胞が死んでしまいます。その結果、チタンとの結合も果たされず、インプラント治療が失敗に終わります。

失敗しないための歯医者の予防策

失敗しないための歯医者の予防策

■適切な骨造成処置
骨造成を成功させるには、正確な事前診断が必須といえます。また、適切な骨造成処置を施すことも重要です。つまり、豊富な知識と診療実績、高い技術を持った歯科医師が執刀することで、骨造成の不備を防止できます。

▶骨造成とはどんな手術なのか詳しく知りたい方は「インプラント治療で骨造成手術は必要?」の記事をご覧ください。

■精密な画像診断
下顎管の位置は、レントゲンおよび歯科用CTで撮影した画像を正確に読影することで把握できます。精密な画像診断を行い、正確な埋入処置を施すことで、下顎管の損傷は防げます。人工歯根の上顎洞への迷入も同じです。

▶インプラント治療におけるCT撮影の重要性は「インプラント治療に歯科用CTが必要な理由」の記事でご確認ください。

■適切な速度でのドリリング
人工歯根の埋入に伴うオーバーヒートは、適切な速度でドリリングすることで予防可能です。埋入時の注水も欠かすことはできません。

インプラント手術の痛みが怖い

インプラント治療を受けたことがない人にとっては、手術に伴うであろう痛みに大きな不安を抱えていることかと思います。ここでは皆さんが不安に感じているであろう手術中の痛みの要因をいくつかピックアップし、実際の痛みの程度などをわかりやすく解説します。

手術中の痛みの要因

■麻酔の針を刺す
インプラント手術では、必ず局所麻酔を施します。麻酔針を刺すのは、歯茎や口腔粘膜ですが、事前に表面麻酔を施すことから、刺入時の痛みはほとんどありません。

■歯茎を切開する
歯茎を切開する際には、局所麻酔が効いており、痛みを感じることはまずありません。フラップレス手術の用に歯茎をほとんど切開せずに埋入操作を行う術式では、術後の痛みも軽減できます。

■骨を削る
骨を削る際も同様に局所麻酔が効いています。痛みを感じることはありませんのでご安心ください。

痛みをほとんど感じないための手術中の対応策

上述したように、表面麻酔や局所麻酔を施すことで、手術に伴う痛みはほとんど感じられなくなります。さらに、以下の対処法を加えると、術中の不安感や恐怖心、術後の痛みや腫れまで抑えることが可能です。

痛みをほとんど感じないための手術中の対応策

■フラップレス手術
歯茎に小さな穴を開けて、人工歯根を埋入する手術法です。ガイドとなるプレートの作製が必要となりますが、手術の精度も格段に向上するため、導入する歯科医院が増えています。

■笑気麻酔
亜酸化窒素からなるガスを鼻から吸引する鎮静法です。不安感や恐怖心が弱まります。

■静脈内鎮静法
鎮静剤を静脈経由で投与する鎮静法です。半分眠ったような状態で手術を受けられます。健忘作用も期待できることから、手術中の嫌な記憶があまり残りません。

インプラント手術の後の痛み・腫れが怖い

インプラント手術後には少なからず痛みや腫れが生じます。程度には個人差があります。

手術後に痛み・腫れがでることがある

インプラント手術は、歯茎を切り開いたり、顎の骨に穴を開けたりするなど、身体への負担はそれなりに大きいです。術中は麻酔で痛みが抑えられているものの、術後はちょっとしたケガをしているような状態なので、痛みや腫れがでることがあります。そうした症状は、2~3日もすれば弱まっていきます。

手術後の痛み・腫れを緩和する方法

インプラント手術後は、処方された腫れ止め、痛み止めの薬剤を服用するようにしましょう。歯科医師の指示通りに服薬すれば、手術後の痛みや腫れを緩和できます。安静に過ごすことでも術後の不快な症状を抑えられます。

▶インプラントの手術後の注意点は「インプラント治療の手術前・手術後の注意点」の記事をご覧ください。

身体への影響が怖い

インプラントはその他の治療法と決定的に異なる点がひとつあります。それは人工歯根の埋入です。身体の中に異物を常置させることから、その影響が怖いという方も少なくありません。

身体に埋め込む素材

インプラントは、上部構造と人工歯根、それらを連結するアバットメントから構成されています。顎の骨に埋め込む部位は人工歯根で、金属の「チタン」を用います。
アバットメントもチタンを選択することが多いですが、審美性を考慮してセラミックの一種であるジルコニアが選ばれることもあります。上部構造はセラミックが主流です。

身体への影響

インプラント治療で身体に埋め込む素材はチタンです。生体親和性が高く、人工関節やペースメーカーの素材としても活用されています。医療への応用は古くから行われおり、安全性も保証された素材です。そのため、インプラント治療においても、身体への悪影響はまず起こり得ません。
ただし、稀にチタンアレルギーを持っている人がいるので、それを知らずにインプラント治療を行うと、金属アレルギーの症状に悩まされることとなります。
チタンアレルギーのリスクを解消するのであれば、事前にパッチテストや血液検査を受けておきましょう。 インプラントは比較的寿命の長い装置なので、適切なケアとメンテナンスを継続していれば、一生涯使い続けることも不可能ではありません。

▶インプラント治療の痛みについての対処法は「インプラント治療の痛みと対処法」の記事でご確認ください。

怖いものは怖い

ここまで、インプラント治療のリスクや想定されるトラブル、それらを防止する方法などを解説してきましたが、やはり「怖いものは怖い」という方もいらっしゃることでしょう。

心理的な怖さについて

100%安全な医療は存在していません。ですから、考えれば考えるほど、不安な点が浮き彫りになって心理的な怖さも増していきます。そうした恐怖心をゼロにするのもなかなか難しいものですが、以下に挙げるような方法で緩和することは可能です。

心理的な怖さを和らげる方法

心理的な怖さを和らげる方法

■カウンセリング
歯科医師は、患者さんが疑問や不安に思う気持ちを和らげる義務があります。患者さんが納得していない状態で治療を始めることは許されていないからです。
インプラント治療への恐怖心が強い場合は、歯科医師にその気持ちをぶつけましょう。良い歯科医師は患者さんの心理的な恐怖心ができるだけ小さくなるようにカウンセリングしてくれます。

■検査を受ける
チタンアレルギーのような健康被害が怖い人は、検査を受けることによって不安を解消できます。手術中に起こり得るトラブルも歯科用CTによる精密検査やデジタルシミュレーションを実施することで、不安が解消されます。

■鎮静法を受ける
手術中、強い恐怖心や不安感に見舞われることが懸念される場合は、先述したように、笑気麻酔や静脈内鎮静法を活用しましょう。こうした鎮静法は、恐怖心や不安感の払しょくに大きく寄与します。

自分に適した治療法かどうか怖い

インプラント治療が自分に適した治療法かどうかは、自分で判断するのは不可能です。専門的な医療なので、まずは専門家に相談する必要があります。ここでは、それでも納得できない場合の理由や対策をご説明します。

説明を受けても納得感がない理由

■説明が不足している
インプラント治療に関する説明が不十分だと、当然、納得感は生じません。歯科医師の中には、まだ患者本位の医療を提供できない歯科医師もいます。

■視覚的な情報が不足している
治療説明をしっかり行ってくれるものの、実際のインプラント治療をイメージできる治療写真などが提示されない場合は、不安な気持ちも消えません。レントゲン写真やCT画像、模型なども活用して、視覚的に説明してくれる歯科医師がおすすめです。

■丁寧なヒアリングがない
インプラント治療ありきでカウンセリングが進行し、丁寧なヒアリングない場合は不安な気持ちも残ります。

納得できない場合の対策

■セカンドオピニオンを利用する
主治医の説明に納得できない場合には、セカンドオピニオンを受ける権利があります。主治医と同程度、あるいはそれ以上の実績がある歯科医師に第二の意見を求めましょう。その上で、最善といえる治療法を選ぶことが大切です。

■ブリッジや入れ歯を選択する
すべてのケースにおいて、インプラントが第一選択となることはあり得ません。歯科医師からの説明に納得できないのであれば、その他の治療法が適している可能性もあります。ブリッジや入れ歯も視野に入れた上で、治療法を再考しましょう。

▶インプラント治療で納得できる歯医者さんを見つけるにはインプラント治療で失敗しないための歯医者さんの見つけ方」の記事を御覧ください。

まとめ

このように、外科手術を伴うインプラント治療には、痛みや失敗に対する不安感・恐怖心が強く現れる傾向ありますが、その原因や対処法を知ることで、心も落ち着いていきます。
インプラント治療が怖いという方は、まず何に対して怖がっているのかを知ることから始めましょう。その際、自問自答するのではなく、歯医者さんとの対話の中で恐怖の原因や対処法を模索していることが大切です。いずれにせよ、信頼できる歯医者さんを見つけることが出発点です。

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■他のインプラント治療のコラム:https://teech.jp/column/inpurantochiryo
■インプラント治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/inpurantochiryo-interview
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▼このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています▼
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

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