brand
サイトの特徴・使い方 閲覧履歴 口コミ募集キャンペーン 会員登録 ログイン
トップ  -  コラム記事  -  矯正歯科治療中の歯のブラッシング方法
矯正歯科 2021/05/13

矯正歯科治療中の歯のブラッシング方法

矯正歯科治療中の歯のブラッシング方法

矯正用ワイヤーとマルチブラケットを用いた矯正法は、治療を開始する前と比較して清掃性が著しく低下します。汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが上昇するため注意が必要です。
そこで重要となるのが適切なブラッシング方法を身に付けることです。本記事ではそんな矯正歯科治療中の歯のブラッシング方法についてわかりやすく解説します。

矯正器具をつけると虫歯リスクが高くなる

矯正器具をつけて歯磨きすると、隅々までブラシが行き届かないことを実感することでしょう。通常の磨き方、通常の歯ブラシだけでは、毛先が当たらない場所が出てくるのです。また、矯正装置によって口腔内が乾きやすくなり、細菌の数も2~5倍程度まで増加するといわれています。
そのような状態を放置すると、当然のことながら虫歯になりますよね。矯正中に虫歯を発症すると、ケースによっては治療を中断せざるを得なくなります。
精密に設置された矯正装置を取り外して、まずは虫歯治療に専念しなければならなくなるのです。そうした最悪の事態を避けるためにも、日頃のブラッシング・口腔ケアには力を入れていきましょう。

矯正歯科治療中のブラッシングのポイント

矯正歯科治療中のブラッシングは、以下のポイントに着目することで、効率良く汚れを落とせるようになります。

手鏡を使ってしっかり見る

普段は、何も見ずに感覚や勘だけでブラッシングできますが、矯正装置を装着してからは口内環境が大きく変化します。歯磨きをする際には、必ず手鏡を使ってしっかり目で見ながらブラッシングしていきましょう。

ペングリップで磨く

歯ブラシの握り方にはいろいろな形がありますが、基本的にはペングリップでブラッシングします。ペンを握るような形で歯ブラシを把持すれば、強い力がかかりにくくなります。矯正装置を破損させないためにも、軽い力で丁寧に磨きましょう。

歯磨き粉の量を少なめにする

歯磨き粉は使用しても構いませんが、少量にとどめてください。歯磨き粉の量が多いと、泡立ちが良くなり、お口の中をチェックしながらブラッシングするのが困難となります。

ブクブクうがいをする

矯正装置は複雑な構造をとっており、大きな食べかすが溜まりやすくなっています。歯磨きをする前、あるいは歯磨きをした後にはブクブクうがいをして、食べかすが残らないようにしてください。

歯ブラシの毛先が傷んできたら交換する

矯正期間中は、歯ブラシの寿命が短くなります。これは矯正装置によって歯ブラシがダメージを受けやすいからです。そのため、基本は1ヶ月に1回の交換が推奨されますが、歯ブラシの毛先が傷んできたら、適切な時期に取り換えましょう。

矯正歯科治療中に活用したいブラッシングアイテム

矯正歯科治療中には、次に挙げるブラッシングアイテムを活用しましょう。

矯正歯科治療中に活用したいブラッシングアイテム

歯ブラシ

ブラッシングの基本となる器具です。ヘッドは比較的小さいものの方が矯正装置の隅々まで磨きやすくなります。かたさは「ふつう」か「やわらかめ」を選ぶことで、歯や矯正装置を傷つけるリスクも抑えられます。

ワンタフトブラシ

ワンタフトブラシは、毛の束がひとつしかない歯ブラシです。小さなヘッドは、矯正装置の細かな隙間に挿入することができ、磨き残しが少なくなります。矯正治療中の口腔ケアでは必須ともいえる補助的清掃器具です。

歯間ブラシ・デンタルフロス

歯と歯の間、矯正装置のすき間などには、歯間ブラシやデンタルフロスを活用してください。歯ブラシでは落とすことのできないすき間の汚れを効率良く除去できます。

矯正歯科治療中のブラッシング方法

矯正中は、以下の点に留意しながらブラッシングを行いましょう。

全体の磨き方

歯面が露出している部分は、毛先を垂直に当てて、小刻みにブラッシングしましょう。ブラケットやワイヤーが設置されている部位は、毛先を45°に傾けて、装置の合間を縫うようにブラッシングしてください。あまり力を入れずにやさしく磨くことが大切です。
ブラッシングに必要となる時間は、ケースによって異なります。少なくとも1~3分程度のブラッシングでは、きれいに汚れを落とすことはできません。5~10分程度を目安に、しっかりブラッシングしてください。

磨きにくい箇所

以下に挙げる箇所は、歯磨きしにくいです。慣れるまでに時間がかかりますが、プラークフリーな状態を作れるよう、丁寧に磨きましょう。
・歯と歯茎の境目
・前歯の裏
・奥歯の裏
・奥歯のほお側
・ワイヤーと歯間の間 ⇒ ワンタフトブラシで磨く
・ワイヤー(ブラケット)と歯の隙間 ⇒ 歯間ブラシで磨く

虫歯になりにくくする成分

矯正期間中は、ブラッシングをしっかり行うだけではなく、フッ素やキシリトールを活用して、虫歯になりにくい口内環境を作ることも大切です。

フッ素

フッ素は、歯の再石灰化を促し、歯質を強化します。細菌の活動を抑える効果も期待できるため、虫歯予防に大きく寄与します。それだけに、口腔ケアにはフッ素をできるだけ活用したいものです。セルフケアでは、フッ素入り歯磨き粉やフッ素入り洗口剤によるうがい、プロフェッショナルケアでは、フッ化物の歯面塗布がおすすめです。

キシリトール

キシリトールは、砂糖のように甘いものの、虫歯菌のエネルギー源にはならない物質です。また、虫歯菌の代謝を阻害し、活動を抑制する働きも期待できます。一般的にはキシリトールガムがおすすめですが、矯正中は装置の破損につながることから、タブレットタイプを選ぶようにしましょう。

矯正歯科治療中によくある予防Q&A

ここでは、矯正歯科治療中の予防に関する疑問にお答えします。

Q.電動歯ブラシは使っていいですか?

A.使っても大丈夫です。むしろ、電動歯ブラシの方がより効率的に汚れを落とせる場合もあります。ただし、取り扱いを間違えると装置の破損につながることがあるため要注意です。主治医と相談した上で、電動歯ブラシを使用するかどうか検討しましょう。

Q.矯正装置自体もしっかり磨いた方がいいですか?

A.磨いた方が良いです。矯正装置には食べかすなどがたまりやすくなっているため、毎日衛生的な状態を維持する必要があります。ただし、金属製のブラッシングやワイヤーを磨き上げるほど清掃する必要はありません。強い力で磨きすぎすると、装置に傷がついたり、場合によっては脱離したりするからです。

Q.糸ようじは必要ですか?

A.歯間ブラシである糸ようじは、矯正中のケアに必須の清掃器具といえます。歯ブラシでは取り除けない部位の汚れを糸ようじで効率良く除去しましょう。

Q.歯が痛い場合もしっかり磨いた方がいいですか?

A.歯磨きはしっかり行う必要があります。ただし、痛みの原因が歯の移動に伴うものではなく、装置による刺激や歯茎の異常である場合は、まず主治医に相談しましょう。

Q.歯磨きの頻度はどれくらいですか?

A.食事をするたびに歯磨きしましょう。矯正中は、治療開始前よりも汚れがたまりやすくなっています。何かを口にした時点で、お口の中は不潔となります。その都度、歯磨きしてクリーンな状態を保ってください。

まとめ

このように、矯正歯科治療中のブラッシングには、いろいろな注意点があります。上述した内容を参考にして、適切なケアを継続していきましょう。疑問や不安に感じる点が出てきたら、すぐ主事に相談することが大切です。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
■他の矯正歯科のコラム:https://teech.jp/column/kyoseishika
■矯正歯科の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/kyoseishika-interview
-----------------------------------------------------------------------------------------------

(このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています)
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

この記事の関連コラム
1 / 3
矯正歯科治療が高額な理由と費用の内訳を解説
矯正歯科
歯の矯正は、通常の歯科治療と比較すると高額な費用がかかります。一般的には、100万円前後の治療費が発生
滑舌・発音の悪さは歯並びで変わる!?
矯正歯科
滑舌や発音の悪さに悩まされている人は、口腔周囲に何らかの原因が認められます。声帯の状態や呼吸法に関し
見た目だけではない!? 矯正歯科治療の重要性とは
矯正歯科
日本人には、歯並びの乱れに悩まされている人が少なくありません。歯並びの種類よっては、顔だちにも大きな
矯正歯科
歯列矯正はただ美しい笑顔を手に入れるためだけの治療ではありません。実は、歯並びや噛み合わせの問題は、
ワイヤー装置vsマウスピース 矯正するならどっちが良いの?
矯正歯科
歯並びの乱れを細かく整える“矯正歯科治療”は、ワイヤー矯正とマウスピース型矯正の2つに大き
矯正歯科治療に失敗しないための歯医者の探し方
矯正歯科
矯正歯科治療は、数年に及ぶものであり、受けるからには失敗したくないですよね。ただ、日本にはたくさんの
矯正歯科治療をするときに抜歯は必要!?
矯正歯科
矯正治療を受けるのであれば、必ず抜歯をしなければならない、と思っている人は多いです。実際、抜歯をする
歯並びと親知らずの関係~抜歯する必要はある?~
矯正歯科
親知らずはトラブルの原因となりやすい歯であり、いつかは抜かなければならないと思っている人も少なくない
矯正歯科
矯正歯科
歯の矯正を希望される患者さんは、主に見栄えをよくすることを主な目的としています。出っ歯や八重歯、受け
歯並びが悪い原因と生活への影響とは!?
矯正歯科
ひと言で“歯並びが悪い”といっても、その原因や症状は様々です。普段からお口をぽかんと開けて
目立たない歯の矯正方法とメリット・デメリット
矯正歯科
矯正治療というと、金属製のワイヤーとブラケットを用いる方法がまず思い浮かぶことかと思います。いわゆる
金属アレルギーでも矯正歯科治療は受けられる?
矯正歯科
歯科治療では、いろいろな場面で金属を用います。いくつかの金属によって構成される“銀歯”は、
歯の矯正 インビザライン(マウスピース矯正)
矯正歯科
歯並びをよくする矯正の方法といえば「ワイヤー矯正」ですよね。金属製のワイヤーとブラケットを用いて、歯
歯並びが第一印象に影響する理由
矯正歯科
歯並びは、第一印象を左右する重要なもの、といわれることが多いです。それだけに、歯並びの乱れを気にして
矯正歯科治療はどんな流れで、どれくらいの期間かかる?
矯正歯科
歯並びの乱れを改善する歯列矯正は、歯科治療の中でもかなり特殊です。それだけに、どのような流れで進行し
歯の矯正(矯正歯科治療)~4種類の痛みと痛む期間・緩和策~
矯正歯科
歯の矯正を始める上で、最も不安に感じる点が“痛み”である人は少なくありません。誰しも痛い思
矯正歯科治療におけるリテーナー(保定装置)の重要性
矯正歯科
矯正歯科治療は、装置によって歯を移動する「動的治療(どうてきちりょう)」がメインとなりますが、その後
矯正歯科治療の途中で引っ越し時に考えること
矯正歯科
矯正歯科治療は、数年かかるのが一般的です。その間、仕事の関係などで引っ越しを余儀なくされることもある
矯正歯科治療中に気を付けたい食事~オススメ&NGも紹介~
矯正歯科
矯正は、さまざまな装置を歯列に設置することから、食事の摂り方や内容に気を付けなければなりません。ここ
歯の矯正
矯正歯科
歯並びの乱れというのは、自分自身で治すことは難しいです。そのため、歯並びをきれいにする場合は矯正歯科
Feature Teechの特徴
1

あなたの「今の症状に合った」歯科医院が探せます

icons

歯科医院が広告掲載する際、得意な治療1つのみを選択し広告しています。これにより2つのメリットが得られます。

①あなたの今の症状に合った治療を1番得意とする歯科医院のみ検索できます。

②表示される歯科医院の数が絞られるため、今の症状に合った歯科医院を効率よく検索できます。

2

その歯科医院で「本当に治療した患者さんの口コミ」を掲載

icons

歯科検索サイトには、その歯科医院で治療を受けていない方の口コミが散見されますが、Teechへの口コミ投稿には、領収書の添付を必須としているため、本当にその歯科医院で治療した患者さんの口コミが掲載されています。また、口コミ点数・件数によって検索結果が上下しないため(標準検索した場合)、サクラの口コミ投稿の誘因を減らしています。

3

「プロが選ぶプロ」の歯科医院を探せます

icons

掲載している医院に3医院(自医院を除く)までオススメできる機能を付与することで、プロが選ぶプロの歯科医院を探せます。

4

「先生の人柄」が分かるご挨拶動画を設置

icons

外からは見えにくい歯科医院ですが、事前に先生の人柄が伝わるように、院長のご挨拶動画を掲載しております。

矯正歯科
得意歯医者今すぐ探す