スマーティー矯正中の食事ルール｜外す？外さない？食べ物と注意点を徹底解説

「矯正中って、食事のたびにマウスピースを外さないといけないの？」「外食のときはどうすればいいの？」

Smarteeによるマウスピース矯正を始めると、多くの方が最初に気になるのが“食事中のルール”です。実はこの部分は、治療の成功を左右する大切なポイントでありながら、意外と詳しく知られていません。

ただし、正しく取り外してケアを行えば、食事の自由度は想像以上に高く、ストレスを感じにくいのもSmartee矯正の特徴です。

本記事では、Smartee矯正中の食事に関する基本ルールから、避けたほうがよい食べ物、外食時の工夫までをわかりやすく解説します。毎日の食事を安心して楽しめるよう、ぜひ参考にしてください。

矯正中の食事に注意が必要な理由

矯正中は、普段の食事に少し注意が必要です。これは単に「食べにくいから」ではなく、矯正の効果をしっかり引き出し、歯とマウスピースを守るためです。

ここでは、Smartee矯正中の食事で注意が必要な理由や意識しておきたいポイントをわかりやすく紹介します。

マウスピースの破損・変形を防ぐため

Smarteeをはじめとするマウスピース矯正では、マウスピースを装着したままの飲食はできません。基本的なルールは、「飲めるのは水のみ」でそれ以外の飲み物や食べ物を口にする際は必ずマウスピースを外すことです。

これは、食べ物の油分や糖分、温度変化などがマウスピースを劣化・変形させる原因になるためです。

Smarteeのマウスピースは薄く柔軟で歯にぴったりフィットするよう設計されていますが、その分、高温や強い力に弱いという特徴があります。例えば、装着したまま硬いものを噛むと微細な亀裂が入り、矯正効果が落ちることがあります。

また、熱い飲み物を口に含むだけでも素材が変形し、密着性が低下してしまう場合があります。

一見安全そうな炭酸水にも注意が必要です。炭酸の酸性成分が表面を劣化させ、フレーバー付きのものには糖分が含まれるものもあるため、虫歯の原因にもなります。

破損や変形が起こると、歯の移動が計画どおりに進まず、治療期間が延びてしまう可能性があります。こうしたトラブルを防ぐためにも、飲食時は必ずマウスピースを外し、装置は清潔なケースに保管するようにしましょう。

虫歯や歯周病などのリスクを下げるため

矯正中は、口腔内の衛生管理がこれまで以上に重要になります。特にSmarteeのように、1日20時間以上マウスピースを装着する治療では、装置内が密閉された状態になりやすく、細菌が繁殖しやすい環境が整いがちです。

そのため、食事のたびにしっかり歯磨きを行わなければ、虫歯や歯周病のリスクが一気に高まります。糖分を多く含む食品や、歯に残りやすい粘着質の食べ物を摂った後に、マウスピースを装着すると、虫歯の進行が早まる恐れもあります。

また、歯周病によって歯ぐきが腫れたり炎症を起こしたりすると、マウスピースの装着感にも悪影響を与え、痛みや違和感を覚えることになります。矯正中にトラブルが発生すると、治療の中断やスケジュールの見直しが必要になることもあります。

日々の食事に気を付け、歯や歯ぐきを健康に保つことが矯正を成功させる鍵となるのです。

矯正中に食べてもよいもの

Smarteeを含むマウスピース矯正では、基本的に食事の際に装置を外すため、ワイヤー矯正と比べると自由度は高めです。ただし、マウスピースの着色や破損を避けるための配慮は必要であり、一定の制限はかかります。

「そんなに制限しないとダメなの？」と思われる方もいるかもしれません。確かに、Smarteeのようなマウスピース矯正は食事のたびに装置を外せるのが大きなメリットです。外して食事をし、食後に歯みがきやうがいをして清潔に保てば、基本的に食べ物の制限はほとんどありません。

ただし、歯や歯ぐきが敏感になりやすいため、硬い・粘着性が強い・色の濃い食べ物には注意が必要です。とはいえ、矯正中でも、食べるものをしっかり選べば食事を楽しむことができます。

ここでは、矯正中でも安心して食べられる食品を紹介します。

やわらかいもの

歯が動いて痛みがある時期は、やわらかい食べ物を中心にすると安心です。やわらかい食べ物とは、例えばおかゆやうどん、スープ、卵料理、煮物、豆腐などが挙げられます。やわらかい食材をうまく取り入れて、無理なく矯正期間を乗り切りましょう。

栄養をしっかり摂れるもの

矯正中は食事の選択肢が限られるため、偏った食生活になる傾向があります。特にマウスピース矯正では、食後の歯磨きの手間を考えて間食を控える方が多く、1回の食事の中でしっかりと栄養を摂ることが重要です。

たんぱく質を多く含む魚や鶏肉は、柔らかく調理することで矯正中でも無理なく食べられます。卵や豆腐、納豆といった食べ物もたんぱく質を豊富に含んでいます。

また、ビタミンやミネラルを含む野菜類は、スープや煮物にすれば噛みやすくなり、栄養価もキープできます。カルシウムを含む乳製品や小魚も、歯や骨の健康維持に役立つため、積極的に取り入れたい食品です。

矯正治療をスムーズに進めるためには、体全体の健康が欠かせません。栄養バランスの取れた食事を意識して、健康的な矯正生活を送りましょう。

歯に挟まりにくいもの

矯正中は歯と歯の間にすき間ができやすく、普段より食べ物が詰まりやすくなります。特にマウスピース矯正では、食後に歯をきれいにしてから再装着する必要があるため、食後のケアを前提に食材を選ぶことがポイントです。

ごはんやパン、プリン、ゼリー、ヨーグルトなどは歯に残りにくく、忙しいときにも安心です。繊維質の多い野菜や海苔、ひき肉などは歯の隙間に残りやすいですが、食後に歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、きれいに清掃すれば問題ありません。

食べ方を工夫して、食後のケアを習慣にすれば、マウスピースを常に清潔に保つことができます。こうしたひと手間が、矯正中のストレスを減らし、快適な治療期間につながるのです。

矯正中は避けたほうがよい食べ物

矯正中は基本的に食事の自由度が高いとはいえ、すべての食べ物が大丈夫だというわけではありません。中には、マウスピースを傷つけたり虫歯や着色の原因になったりする食べ物もあります。

「少しくらいなら大丈夫」と思って食べ続けていると、装置の変形や治療期間の延長につながることもあります。

ここでは、Smartee矯正をより快適に進めるために、できるだけ避けたい食べ物とその理由をわかりやすく解説します。

かたいもの

矯正中は歯が少しずつ動いているため、強い力が加わると歯や歯ぐきに負担がかかり、痛みを引き起こす原因になります。そのため、かたい食べ物は基本的に避けるようにしましょう。具体的には、せんべいやナッツ類、フランスパン、氷、スルメなどが挙げられます。

また、マウスピースをつけたままかたいものを噛むと、装置の破損につながる可能性もあるため注意が必要です。やわらかく調理した野菜や煮込み料理など、口当たりの良いものを選ぶようにしましょう。

歯にくっつきやすいもの・糖分が多いもの

キャラメル・グミ・おもち・チョコレートなど、粘り気や糖分の多い食品はアタッチメントや歯のすき間に残りやすく、虫歯や着色の原因になります。特にチョコレートや甘いクッキーは、油脂分が歯面に残ってマウスピースを再装着した際に汚れが密閉されるため、注意が必要です。

食後は必ず歯磨き・うがいを行い、歯間ブラシやフロスも併用しましょう。

色の濃いもの

Smarteeは、マウスピースが透明で目立たないことがメリットの一つです。しかし、色の濃い食べ物や飲み物はマウスピースに着色を引き起こす原因となります。特に注意が必要なのは、カレーやミートソース、しょうゆベースの煮物、ケチャップ、赤ワイン、コーヒー、紅茶などです。

とはいえ、食後すぐに歯磨きやうがいをすれば問題ないことが多いです。毎日丁寧にセルフケアをする習慣を身につけましょう。

矯正中の食事で気を付けること

矯正中は、歯や歯ぐきがいつもより敏感になりやすいため、ちょっとした食べ方の違いでも負担を感じることがあります。とはいえ、少しの工夫で食事を快適に楽しむことができます。

ここでは、マウスピース矯正中に取り入れたい「食事中の工夫」と「食後のケア」のポイントを紹介します。

食事中の工夫

矯正中は、歯や装置にやさしい食べ方を意識することで、痛みやトラブルを防ぎやすくなります。

● やわらかく調理して噛みやすくする
硬い食材は無理に食べず、煮る・蒸す・スープにするなど、やわらかく調理すると安心です。例えば、野菜は煮物やポタージュ、肉や魚はつくねやほぐし身などにすると噛みやすくなります。

● 一口を小さくしてゆっくり噛む
大きく口を開けたり力を入れて噛んだりすると、歯に負担がかかります。一口の量を少なくし、時間をかけて食べることで痛みを感じにくくなります。

● 水をこまめに飲む
食事中、こまめに水を飲むことで食べ物のカスを洗い流せます。これにより、口の中を清潔に保ちやすくなります。ただし、炭酸水や甘味料入り飲料はマウスピースを劣化させる原因になるため、無糖の常温水を選びましょう。

食後のケア

食後のケアを丁寧に行うことで虫歯や口臭のリスクを減らし、マウスピースを衛生的に保つことができます。

● 歯磨き・うがいをしてから再装着する
食後は、歯の表面や歯と歯の間に食べかすが残っています。これらの汚れをしっかり除去してから、マウスピースを再装着するようにしましょう。外出先で歯磨きが難しい場合は、うがいをするだけでも効果があります。携帯用歯ブラシやミニマウスウォッシュを持ち歩くと安心です。

● マウスピースを清潔に保管する
食事中は、外したマウスピースをティッシュで包んだりポケットに入れたりせず、専用のケースに入れて保管しましょう。紛失や破損を防げるだけではなく、衛生面でも安心です。

● 装着時間を意識する
マウスピースを外したままにすると、装着時間が不足し、治療効果が下がる可能性があります。外した後は、できるだけ早めに再装着することを意識しましょう。

外食時の注意点

矯正中でも外食を楽しむことは十分可能です。ただし、自宅とは異なり、歯磨きや保管スペースが限られるため、事前の準備やちょっとした工夫が大切です。

食事の前にはトイレなどの個室でマウスピースを外し、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。外したマウスピースはティッシュに包まず、専用ケースに入れて保管します。これが紛失や衛生トラブルを防ぐ基本です。

また、外食時は会話や食事で外している時間が長くなりがちです。そのため、食後はできるだけ早く再装着することを意識しましょう。

まとめ

矯正中の食事では「マウスピースを外す」「食後は清掃してから再装着する」という基本ルールを守ることが大切です。無理な我慢をせず、歯にやさしい食べ方や日々のケアを続けることで、快適に治療を進められます。

一つひとつの習慣が、理想の歯並びと健康な口腔環境をつくる大切なステップになります。

スマーティー（Smartee）については「今話題のマウスピース矯正スマーティーとは？インビザラインとの違いも解説」にて詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。