矯正前に知っておきたいスマーティーの6つのリスクとは?対策も紹介!
「Smartee(スマーティー)が気になっているけれど、リスクはあるの?」「何か自分でできる対策はあるの?」歯の矯正を検討していて、このような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、Smarteeにも注意すべきリスクが存在します。十分な理解がないまま矯正を始めると、思わぬトラブルにつながったり後悔したりすることもあるため、事前に正しい情報を得ておくことが大切です。
この記事では、治療を受ける前に知っておきたいSmarteeのリスクとその対策について詳しく解説します。また、Smarteeがなぜ多くの人に選ばれているのか、その理由についても触れながら、安心して治療を受けるためのポイントも紹介していきます。これからマウスピース矯正を受けようと考えている方の参考になれば幸いです。
Smarteeとは
Smarteeとは、近年注目されている新たなマウスピース矯正です。透明なマウスピースを定期的に新しいものに交換しながら、段階的に進めていきます。
ワイヤーやブラケットを使う従来の矯正治療とは異なり、目立たず、取り外しが可能な点が大きな特徴です。日常生活においても、食事や歯磨きの際にマウスピースを外せるため、口腔内を清潔に保つことができます。
また、金属アレルギーの心配がないため、アレルギー体質の方でも安心して使用できる点も魅力です。さらに、治療の進行状況をデジタルで管理することができるため、より精密で効率的な矯正治療が可能になっています。
見た目の自然さと機能性を兼ね備えたSmarteeは、ライフスタイルに合わせた矯正方法として、多くの方に選ばれています。
Smarteeにおける6つのリスク
Smarteeでは、マウスピースの装着状況や個人の生活習慣などによって効果に差が出るため、事前にリスクを理解しておくことが非常に重要です。
ここでは、Smarteeを検討している方が知っておくべき6つのリスクを紹介します。実際の治療で起こりうる問題や不安、またそれぞれのリスクに対してどのような対策ができるのかも合わせて解説していきます。
計画通りに歯が動かない場合がある
Smarteeによる矯正では、計画通りに歯が動かない場合があります。1日20時間以上の装着が求められるSmarteeでは、少しでも装着時間が短くなると歯の移動が遅れ、治療期間が延びる可能性があるのです。
痛みや不快感が生じる場合がある
Smarteeは、ワイヤー矯正と比べると痛みが少ないとされていますが、痛みが全くないわけではありません。特に、マウスピースを新しいものに交換した直後は、軽い痛みや圧迫感が生じることが多いです。
このような痛みは、歯が動いている証拠でもあり、多くの場合は数日以内に軽減しますが、強い痛みが続いたり日常生活に支障をきたしたりするような場合には、マウスピースが合っていない可能性もあります。このような場合は自己判断せず、早めに歯科医師に相談することが大切です。
虫歯や歯周病になる可能性がある
Smarteeに限らず、矯正中は虫歯や歯周病になりやすくなる傾向があります。これは、マウスピースで歯が覆われていると唾液の自浄作用が働きにくくなり、歯垢が溜まりやすくなるためです。特に、飲食後に歯磨きをせずにマウスピースを再装着すると、食べかすや糖分が残ったままになり、口腔内の衛生環境が悪化します。
また、歯周病が進行している状態で矯正を進めると、歯を支える骨が弱くなり、思うように歯が動かないばかりか、歯のぐらつきが進行していく恐れもあります。
こういった事態を防ぐためには、毎食後の丁寧な歯磨きと、マウスピースのこまめな洗浄が不可欠です。さらに、矯正を受ける前に虫歯や歯周病の有無をしっかり確認し、必要があれば先に治療を済ませておくようにしましょう。
一時的に発音に影響することがある
Smarteeは薄くてフィット感に優れている一方で、口の中に異物が入ることによって、一時的に発音しにくくなることがあります。特に、サ行やタ行などは、最初のうちは舌がマウスピースに当たってうまく発音できないことも少なくありません。
マウスピースに慣れれば徐々に改善されていくことが多いですが、職業上、明瞭な発声が求められる方にとっては大きな問題となる場合もあるでしょう。発音の違和感を早く解消するためには、装着した状態での発声練習が効果的です。日常会話や読み上げ練習を通じて、舌の位置や動かし方に慣れることで、スムーズに対応できるようになります。
マウスピースが変形・破損することがある
Smarteeは高温下では形状が変化する可能性があります。熱湯での洗浄や直射日光の当たる場所、夏場の車内などへの放置は避け、常温の水や専用洗浄剤を使用してお手入れしてください。また、強い力を加えたり踏んだりすると破損することもあります。
マウスピースが変形・破損すると、予定通りの矯正が行えなくなるだけではなく、新しいマウスピースの作製が必要になり、時間と費用が余計にかかることにもつながります。
マウスピースは精密な医療器具です。丁寧に取り扱うようにしましょう。
保定を怠ると後戻りが起こることがある
矯正によって理想の歯並びを手に入れても、矯正終了後に適切な保定を行わないと、歯が元の位置に戻る「後戻り」が起こる可能性があります。これは、移動した直後はまだ骨や歯ぐきが安定しておらず、自然に元の場所へ戻ろうとする力が働くためです。
後戻りが起こると、せっかくの治療が無駄になり、再度矯正が必要になる場合もあります。これを防ぐには、治療後に保定装置(リテーナー)を正しく装着し、歯の位置が安定するまで一定期間きちんと保定を続けることが重要です。
また、生活習慣や噛み合わせのクセによっても歯並びが変化することがあるため、定期的に歯科医師のチェックを受けることも大切です。治療のゴールは「矯正完了」ではなく、「安定した歯並びの維持」であるという意識を持つことが大切です。
矯正中に気をつけたいこと
Smarteeの効果を最大限に引き出すためには、日々のセルフケアと正しい使い方が欠かせません。Smarteeによる矯正は、自分でマウスピースを取り外せる自由度の高い治療である一方、その分だけ自己管理が求められる場面も多くなります。
ここでは、トラブルを防ぐために矯正中に気をつけたいポイントを紹介します。
マウスピースの装着時間を守る
Smarteeでは、マウスピースの装着時間が治療の成否を大きく左右します。一般的には1日20〜22時間以上の装着が推奨されており、この時間を下回ると歯の移動が不十分となり、治療期間の延長や再調整が必要になる可能性が出てきます。
特に、外出先や食事の後などに装着を忘れることが多いため、「飲食後はすぐ装着する」「ケースを常に持ち歩く」などのルールを決めておくと良いでしょう。また、スマホのアラーム機能や専用アプリを活用するのも効果的です。
装着時間を守ることで予定通りに歯が動き、トラブルのないスムーズな矯正が実現しやすくなります。
専用のケースに入れて大切に保管する
マウスピースは取り外し可能なため、外した際の管理が非常に重要です。ティッシュなどにくるんで一時的に置いておくと、誤って捨ててしまったり、落として破損させたりする可能性があります。また、むき出しのまま置いておくと、ホコリや雑菌が付着するため不衛生です。
そのため、外した際は、必ず専用のケースに入れて保管するようにしましょう。それにより、破損や紛失のリスクを減らせます。このケースは持ち運びもしやすいため、外出先でも常に清潔な状態で使用できます。
飲食後の歯磨き・マウスピースの洗浄を徹底する
矯正中は、虫歯や歯周病のリスクが高まりやすいため、口腔内の清潔を保つことが重要です。食後、歯を磨かずにマウスピースを再装着すると、糖分や食べかすがマウスピース内に閉じ込められ、細菌が繁殖しやすくなります。
そのため、毎食後は必ず丁寧に歯磨きを行い、フロスなどで歯間の汚れも取り除きましょう。加えて、マウスピース自体もこまめに洗浄することが重要です。流水で洗うだけではなく、専用の洗浄剤を使うことで細菌やニオイの予防につながります。
衛生管理を徹底することで、矯正効果を高められるだけではなく、長期的な歯の健康を守ることもできるようになります。
少ない通院でもチェックを欠かさない
Smartee矯正はワイヤー矯正と比べて通院回数が少ないのが特徴ですが、定期チェックを怠ると治療計画がずれるリスクがあります。数か月に一度の診察でも、歯の動きやマウスピースの適合を確認し、必要に応じて再調整を行うことが大切です。自己判断で通院を先延ばしにせず、歯科医師のスケジュールに沿って受診するようにしましょう。
Smarteeが選ばれている理由
Smarteeにはいくつかのデメリットやリスクがありますが、それでも多くの患者様に選ばれており、それには確かな理由があります。透明で目立たない点や通院頻度が少なくて済む点など、ライフスタイルに寄り添った特徴が、他の矯正方法と差別化されるポイントです。
ここでは、Smarteeがなぜ多くの患者様に支持されているのか、その理由を紹介します。矯正治療を検討している方が、自分に合った治療法を選ぶ判断材料として役立てていただければと思います。
幅広い症例に対応できるから
Smarteeは、軽度から中等度の症例まで、幅広いケースに対応できる設計となっています。治療開始前に3Dシミュレーションを行い、患者様一人ひとりに合わせて治療が進められます。シミュレーションでは、歯の動き方や最終的な歯並び患者様も確認できるため、納得して治療を始めやすいのも大きな利点です。
目立たずに矯正できるから
Smarteeの大きな特徴の1つに、装置が透明で目立ちにくい点が挙げられます。ワイヤー矯正とは異なり、装着していても周囲にほとんど気づかれないため、見た目を気にすることなく日常生活を送ることができます。
特に、接客業や営業職などの人前に出る機会の多い方にとって、矯正中であることを周囲に知られずに治療が進められる点は大きなメリットだといえるでしょう。
通院頻度が少なくて済むから
Smarteeでは、治療開始時にあらかじめすべてのマウスピースを作製するため、従来のワイヤー矯正に比べて通院頻度を抑えられるのが特徴です。数か月に一度のチェックで治療が進むため、忙しい方でも無理なく継続できます。
ただし、定期的な通院で歯の動きや装着状況を確認することは欠かせません。
他の治療法よりも費用を抑えやすいから
Smarteeの費用は、他のマウスピース矯正よりも低く設定されていることが多いです。特に、全体の歯列を動かす必要がないケースでは、部分矯正にすることでさらに費用を抑えることができます。矯正治療にかかる費用は高額になることが多いため、経済的な負担が軽く済むSmarteeは、若年層や子育て世代などに人気です。
Smarteのメリットについては「スマーティー(Smartee)の3つのメリット!他の矯正法との違いも解説」で詳しく解説しています。
まとめ
Smarteeは、目立たず快適に続けられる治療法として高い人気を誇りますが、リスクがまったくないわけではありません。歯が計画通りに動かない、痛みや違和感が生じる、虫歯や歯周病のリスクが高まる、発音に支障をきたす、後戻りが起こるなどが想定されます。
しかし、こうしたリスクの多くは、適切な対策によって回避可能です。装着時間の管理や口腔衛生の徹底、定期的な通院など、日々の積み重ねが成功のカギとなります。リスクやメリットをしっかり理解したうえで、ぜひ自分に合った矯正方法を見つけてください。