Smartee GEとはどんな矯正法?対応できる不正咬合も紹介
歯並びの乱れは見た目の印象だけでなく、噛み合わせや発音、さらには全身の健康にも影響するといわれています。矯正治療といえば従来はワイヤーを用いた方法が一般的でしたが、近年は「目立ちにくい」「取り外しができて快適」という理由から、マウスピース矯正が注目を集めています。マウスピース矯正といってもさまざまな製品や種類があり、それぞれ適応できる年齢や症例が異なります。
その中で幅広い症例に対応できるとされるのが スマーティー(Smartee)シリーズであり、特に Smartee GE は従来では難しかったケースにもアプローチできることから注目されています。
本記事では、Smartee GEの特徴や仕組みをわかりやすく解説し、さらにどのような歯並びの悩みに適応できるのかを詳しくご紹介します。これから矯正を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
Smartee GEの特徴
Smartee GEは、従来のマウスピース矯正よりも対応できる症例が幅広く、快適さや続けやすさにも工夫が施された最新の矯正システムです。
「どんな歯並びに対応できるのか」「なぜ続けやすいのか」「どのように日常生活に配慮されているのか」――ここでは、その特徴を3つのポイントに分けてご紹介します。
幅広い症例に対応できる柔軟性
これまで、マウスピース矯正は軽度の歯並びにしか適応が難しいとされてきましたが、Smartee GEでは複雑な症例にも対応できるよう工夫されています。専用の3Dシミュレーションソフトを用いて治療計画を緻密に立てることで、従来は難しいとされていた複雑な症例にも対応できるようになっています。
例えば、上下の歯がうまく噛み合わないクロスバイトや上の前歯が下の前歯を過剰に覆っているディープバイト、奥歯を噛み合わせたときに前歯が開くオープンバイトなど、多様な不正咬合にも対応できる可能性があるのです。
また、Smartee GEでは歯の動きを緻密にコントロールできる設計がされており、患者様一人ひとりの歯並びに合ったマウスピースを装着することで、計画的かつ効率的に歯並びを整えられます。
継続しやすい仕組み
矯正治療は通常、半年から数年単位で継続する必要があります。そのため、患者様が独断で治療を中断しないよう、続けやすい工夫が施されているかどうかも重要なポイントです。
Smartee GEでは、治療開始前に治療の進み方や最終的な歯並びを3Dシミュレーションで確認できます。これにより、モチベーションを保ちながら治療を続けられるのが大きな利点です。
また、マウスピースの装着時間や交換のタイミングをスマートフォンのアプリで管理できる機能もあり、スケジュール管理が苦手な方でも取り組みやすいでしょう。
このように、技術面だけではなく、患者様の心理面にも配慮されている点が、Smartee GEの魅力のひとつといえるでしょう。
患者様への配慮
Smartee GEは、従来の金属製ワイヤーを使った矯正とは異なり、装置が目立たないため、周囲に気づかれにくく見た目を気にする必要がありません。特に、仕事や学校などで人と接する機会の多い方にとっては、治療中であることを知られずに矯正を進められるメリットがあります。
さらに、Smartee GEは自分で取り外しができるため、食事や歯磨きも普段どおりに行えます。これにより、口腔内を清潔に保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを抑えることにもつながります。
こうした「目立たない」「取り外せる」「衛生的」という利点が、矯正中のストレスを大幅に軽減してくれるのです。
Smartee GEで対応可能な不正咬合
Smartee GEは、見た目に配慮したマウスピース矯正でありながら、対応できる不正咬合の幅が広い点も大きな特徴です。従来のマウスピース矯正では軽度の歯並びしか治療できないとされていましたが、Smartee GEではクロスバイトやディープバイト、オープンバイトなど、より複雑な噛み合わせにもアプローチできる可能性があります。
不正咬合は放置すると顎関節や発音、咀嚼機能に悪影響を及ぼすことがあり、生活の質に直結します。ここでは、代表的な3つの不正咬合とSmartee GEのアプローチを解説します。
クロスバイト

クロスバイトとは、本来は上の歯が下の歯を覆うはずが、一部の下の歯が前に出てしまう噛み合わせのことです。前歯だけに起こる場合もあれば、奥歯や全体に及ぶこともあります。
この状態を放置すると咀嚼のバランスが崩れ、顎関節に負担がかかる恐れがあります。Smartee GEでは3Dシミュレーションを活用して歯の移動を計画的に行うことで、クロスバイトの改善に有効とされるケースがあります。
ただし適応できるかどうかは個々の状態によるため、歯科医師の診断が欠かせません。
ディープバイト

ディープバイトとは、上の前歯が下の前歯を過剰に覆っている噛み合わせの状態を指します。この状態が続くと、下の前歯の歯茎を傷つけたり歯がすり減ったりする原因になることがあります。また、噛み合わせの深さが原因で顎関節に負担がかかり、頭痛や肩こりといった全身の不調につながることもあるため、早めの対処が重要です。
Smartee GEでは、マウスピースによって上下の歯の位置関係を少しずつ調整し、噛み合わせの深さを改善していきます。治療前には3Dデータによるシミュレーションを行うため、治療の進行状況や予想される結果を事前に把握でき、安心して治療に臨むことが可能です。
オープンバイト

オープンバイトは、奥歯はしっかり噛み合っているにもかかわらず、前歯が噛み合わずに隙間ができている状態です。オープンバイトは、特に発音や食事に支障をきたすことが多く、滑舌が悪くなったり食べ物を上手く食べられなかったりする、という問題が生じます。
原因としては、舌癖や口呼吸、幼少期の指しゃぶりなどが挙げられます。Smartee GEによる治療では、上下の前歯の位置を徐々に調整し、隙間を埋めていくことが可能です。マウスピースの設計には、舌や口の動きまで考慮したプランニングが組み込まれており、機能的な噛み合わせを実現できます。
まとめ
Smartee GEとは、透明で取り外し可能というマウスピース矯正共通の利点を持ちながら、従来は難しいとされてきた不正咬合にも対応できる柔軟性を備えた矯正法です。
また、治療の進行が3Dシミュレーションで可視化されることでモチベーションを保ちやすく、継続しやすい設計がされています。クロスバイトやディープバイト、オープンバイトなど、複雑な噛み合わせにも対応可能であり、ワイヤー矯正と比べて機能性と快適性を両立している点が評価されています。
矯正装置の見た目や痛みに不安があるという方にとって、Smartee GEは非常に有力な選択肢のひとつとなるでしょう。まずはお近くの歯科医院で相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
※Smartee GEは、幅広い症例に対応できる マウスピース矯正システム とされていますが、全ての方に適応できるわけではありません。 治療を受ける前には、必ず歯科医師に相談し、診断を受けるようにしましょう。
スマーティー(Smartee)については「今話題のマウスピース矯正スマーティーとは?インビザラインとの違いも解説」にて詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。