brand
サイトの特徴・使い方 閲覧履歴 会員登録 ログイン
トップ  -  コラム記事  -  根管治療(歯の神経の治療)に”時間”と”回数”がかかる理由
神経の治療(根管治療) 2021/01/22

根管治療(歯の神経の治療)に”時間”と”回数”がかかる理由

根管治療(歯の神経の治療)に”時間”と”回数”がかかる理由

根管治療は、治療の回数や時間がかかる処置です。「なんで何回も通うの?」「いつ終わるの?」と不安になる方も多いかもしれません。今回は、根管治療にはなぜ時間や回数が必要なのかをご説明いたします。

根管治療とはどんな治療?

根管治療の処置を、簡単に説明すると以下の3つに分けられます。

・歯髄を完全に除去
・根管内を無菌化
・空洞化した根管に薬剤を充填

根管は、細く個人個人で形状が異なるため、完全に除去するためには、精巧な技術が必要です。再感染を防止には、無菌化することが必要なため、治療は回数がかかります。

根管治療の回数はどれくらいかかるの?

根管治療は、【神経を除去→根管拡大→消毒→根管内に貼薬→症状の確認→最終的な薬剤の充填】という流れで治療を行います。
“根管拡大→消毒→根管内に貼薬→症状の確認”のステップは症状がなくなるまで繰り返すため回数が多くなります。 治療を効果的に進めるには、治療完了まで週1程度の通院を継続することが大切です。治療開始前に、ご予定やご希望をかかりつけ医に伝えることもスムーズな治療につながります。
それぞれのお口の状態によってことなるため、ご参考程度ですが、具体的な回数は、以下の通りです。

根管治療の回数はどれくらいかかるの?

抜髄の回数

抜髄の場合、神経に炎症はありますが、歯髄内に細菌が少ないため、感染根管治療に比べて回数は少なくなります。根管内の感染した歯質も少なく、根管を拡大する号数も小さく収めることが可能です。 号数とは、根管を拡大するために使用するファイルとよばれる器具のサイズのことです。

■保険診療の場合
大まかな回数は、1根管の抜髄で平均2、3回が多いです。根管が多い奥歯の場合には、3回以上を想定しましょう。週1回の来院で、良好であれば1か月以内に完了します。

■自由診療の場合
自由診療は、保険診療と異なり、マイクロスコープやNi-Tiファイル(根管形成、拡大に用いる治療器具)など治療を行う環境が異なります。そのため、治療の精度が上がり、治療回数の削減につながります。複数根管の場合でも、根管の探索に優れるマイクロスコープなどを使用するため3回程度で完了することができます。

感染根管治療の回数

抜髄と異なり、根管内に細菌が感染しているため、清掃や消毒に回数を要します。 根管を拡大する号数も、抜髄に比べると大きくなります。

■保険診療の場合
感染根管治療は、3~5回程度を想定するとよいでしょう。 複数根管(奥歯など)で、感染による根尖病巣(歯根の先に膿がたまっている状態)が大きい場合には、10回程度になることもあります。 週1回の来院で、良好であれば1か月前後で完了します。

■自由診療の場合
自由診療は先述した通り、マイクロスコープやNi-Tiファイルなど治療を行う環境が異なります。そのため、成功率の上昇とともに、治療回数の削減につながります。
また、自由診療では、ラバーダムの使用など、より無菌化した処置に配慮するため、処置効率が上がることが期待でき、通院回数の削減につながります。 感染根管治療であっても、3回程度で完了する場合もあります。

再根管治療の回数

再根管治療は、一度根管充填(根管治療により薬剤を充填し完了した状態)まで行っているため、根管内に充填している薬剤を除去することが必要です。 根管治療が完了し、土台をいれて被せ物まで完了している場合には、被せ物と土台の除去も必要です。
土台を除去する際に、歯根が割れてしまうと歯を保存することが難しくなるため、慎重に除去していきます。 再根管治療は、"被せ物や土台の除去"、"根管内の薬剤の除去"のステップが追加されるため、通常の根管治療より回数がかかります。

■保険診療の場合
再根管治療を保険診療で行う場合には、通常の感染根管治療の回数+2回を想定するとよいでしょう。患者様それぞれの歯の状態にもよりますが、治療済みの土台が太い場合など、除去する際に歯が割れないように慎重に治療を開始してきます。

■自由診療の場合
自由診療の再根管治療も、土台を除去する際に慎重にアプローチする点は同じですが、土台を除去した後に、歯根に亀裂がないかなどを、マイクロスコープで確認することができます。
そのため、やみくもに再根管治療をするのではなく、保存ができるのか、否かを再度顕微鏡下で判定することが可能で、不要な再根管治療の繰り返しを防ぐことができます。 治療の回数は、使用する器具に優れるため3回程度で完了する場合もあります。

根管治療に時間がかかる理由

根管治療は、繊細な作業を要するため、難易度が高く、再発率も高いのが現状です。 毎回、同じ作業をしていて、全然進まない・・・と不安になるかもしれませんが、心配な場合には、かかりつけ医に聞いてみましょう。 根管治療の回数がかかる要因は以下の通りです。

根管治療に時間がかかる理由

理由1:複雑な根管形態

根管の形態は、歯種によっても異なりますし、患者様それぞれで太さや形が異なります。 根管治療では、残った歯髄の炎症予防のためにも、すべての根管にある神経を除去することが重要です。根管の形態をファイルと呼ばれる器具で精密に追えることがポイントです。

理由2:仮封の不適合

仮封とは、治療途中に仮詰するセメントのことです。 ブラッシングや飲食で取れないように行っていますが、何らかのきっかけで外れてしまうことや、隙間ができることがあります。 その場合、根管内に唾液が流入し汚染されるため、治療の回数が増えてしまいます。 外れてしまった場合には、予約のタイミングを早めることをお勧めします。

理由3:治療の中断

急な転勤や、進学による転居など、かかりつけ医に通院が難しくなった時に起こることですが、治療を中断してしまうと、再度根管内の清掃をやり直さなくてはなりません。
仮詰しているセメントは、材料の性質上、緊密ではありません。そのため、長期間の使用には適していないのが現状です。せっかくの治療にかけた時間や費用が無駄になってしまうので、根管充填までは、治療を完了することをお勧めします。

根管治療ができないケース

残念ながら、根管治療を行うことができない歯も存在します。その場合、抜歯が適応となるため、十分な検査をもとにした診断を受けることが大切です。想定される根管治療が不適なケースとは、以下の通りです。

残存歯質の不足

根管治療を完了した後は、土台を作って被せ物をする補綴治療へと移行します。土台をセットするには、十分な歯質が必要です。 虫歯が進行し残せる歯質量が見込めない場合には、根管治療を行うことができません。奥歯の場合、髄床底とよばれる歯冠の底まで虫歯が進行している場合が該当します。

歯根破折

歯根は、歯肉に覆われているため目視で亀裂を確認することはできません。 しかし、感染の再発や、治療による症状の改善が見込まれない場合には、歯根破折を疑う必要があります。歯根破折の診断は、レントゲンやCTによる診断の他、根管治療の自由診療で使用されているマイクロスコープでも確認することができます。

再根管治療の繰り返し

感染の再発により、再根管治療を行う場合、器具により歯質を削るため、回数が増えれば増えるだけ、歯質が薄くなり、保存が難しくなります。 再根管治療により、根管形態が不正になると、成功率が治療後2年のフォローアップで47%(※)という報告もあり、不適切な治療の繰り返しは歯の保存を難しくしてしまいます。

▶※参考資料「Fabio G M Gorni :The outcome of endodontic retreatment: a 2-yr follow-up」

まとめ

根管治療は、時間と回数がかかる治療方法です。 再発を防ぐためにも、根管治療を得意とする歯科医師を見つけることが大切です。
根管治療は、保険診療の他、自由診療での診療を提供している歯科医院もあります。
自由診療は費用負担が高額ですが、より精密な治療精度や、治療にかかる回数や時間を削減できる可能性があります。 再発にお悩みの方は、一度自費診療での根管治療を選択肢の1つとすることもよいかもしれません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■他の根管治療のコラム:https://teech.jp/column/konkanchiryo
■根管治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/konkanchiryo-interview
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【コラム執筆・監修者の紹介】 
木坂里子
東京医科歯科大学卒業 現役歯科医師として勤務

この記事の関連コラム
1 / 3
根管治療(歯内療法)で使用するゴムシート(ラバーダム)
神経の治療(根管治療)
皆さんは「ラバーダム」というゴム製のシートをご存知でしょうか?歯の根っこの治療で装着する器具なのです
根管治療
神経の治療(根管治療)
虫歯が進行すると「根管治療(こんかんちりょう)」と呼ばれる歯の神経の処置が必要となる確率が高まります
根管治療(歯の神経の治療)の痛みの原因と対処法
神経の治療(根管治療)
歯の神経の痛みは、ズキズキした鋭い痛みや、鈍い痛み、重苦しい感じなど様々な不快な症状を感じます。歯の
歯の神経
神経の治療(根管治療)
私たちの歯はエナメル質と象牙質という、とても硬い組織で覆われていますが、冷たさや熱さ、痛みなどを感じ
抜歯する前に検討すべき根管治療(歯の神経の治療)とは
神経の治療(根管治療)
虫歯が進行し、保存することが難しい場合には、残念ながら抜歯をすることになります。しかし、歯を失うこと
歯の神経が死ぬ原因と対処法
神経の治療(根管治療)
歯の一番内側にある歯髄(しずい)という組織の中には、歯の感覚をつかさどる神経が含まれています。この神
歯の神経を残す根管治療(歯内療法)
神経の治療(根管治療)
虫歯というのは、一種の感染症なのですが、風邪のように自然に治ることはありません。治療を受けずに放置す
歯の神経を抜くことも? 歯髄炎の原因と治療法
神経の治療(根管治療)
大きな虫歯でズキズキとした強い痛みをともなう場合、多くのケースで神経を抜く治療がおこなわれます。これ
根管治療(歯の神経の治療)の方法と流れ
神経の治療(根管治療)
歯根には、歯髄と呼ばれる神経や血管からなる結合組織で満たされた“根管”という空洞があります
歯がズキズキ痛い!歯の神経が悪くなると、どのような症状がでるの?
神経の治療(根管治療)
「歯がズキズキ痛い」場合、あきらかに虫歯が疑われます。「歯痛」は虫歯の代表的な症状ですよね。けれども
歯の神経を抜く(根管治療)ときに知っておきたい10のこと
神経の治療(根管治療)
歯医者さんでよく耳にする“歯の神経を抜く”という言葉。これを聞いて「そもそも“神経&rd
根管治療(歯の神経の治療)は失敗しやすい!? 再発する要因と対処法
神経の治療(根管治療)
“以前、神経を取ったはずなのに、また治療が必要なの?”、“時間のかかる神経の治療を繰
歯の神経の治療は保険外治療(自由診療)が良いの?
神経の治療(根管治療)
重症化した虫歯では、歯の神経の治療が必要となります。専門的には「根管治療(こんかんちりょう)」と呼ば
再発率が高い!?根管治療(歯の神経の治療)が得意な歯医者の見つけ方
神経の治療(根管治療)
根管治療とは、感染した歯髄を除去し、根管内に薬剤を充填する治療方法です。適切な薬剤で根管内を消毒でき
歯が折れた!その場合はどうするの?(歯根破折)
神経の治療(根管治療)
歯が再生することがないかけがえのない組織ですので、何らかの拍子に折れてしまったら「取り返しがつかない
神経がない歯を白くする方法
神経の治療(根管治療)
大きな虫歯などが原因で歯の神経を抜く治療をした場合、しばらくしてその歯が黒っぽく変色してしまうことが
歯の神経を抜くメリット・デメリット
神経の治療(根管治療)
大きな虫歯などで歯の神経に炎症が起こった場合、多くのケースで神経を抜く治療が必要なります。一方で歯に
根管治療(歯の神経の治療)の費用はいくら?~保険診療vs自由診療~
神経の治療(根管治療)
根管治療では、保険診療か自由診療を選択することができますが、自由診療を選ぶことによって、精密な治療に
Feature Teechの特徴
1

あなたの「今の症状に合った」歯科医院が探せます

icons

歯科医院が広告掲載する際、得意な治療1つのみを選択し広告しています。これにより2つのメリットが得られます。

①あなたの今の症状に合った治療を1番得意とする歯科医院のみ検索できます。

②表示される歯科医院の数が絞られるため、今の症状に合った歯科医院を効率よく検索できます。

2

その歯科医院で「本当に治療した患者さんの口コミ」を掲載

icons

歯科検索サイトには、その歯科医院で治療を受けていない方の口コミが散見されますが、Teechへの口コミ投稿には、領収書の添付を必須としているため、本当にその歯科医院で治療した患者さんの口コミが掲載されています。また、口コミ点数・件数によって検索結果が上下しないため(標準検索した場合)、サクラの口コミ投稿の誘因を減らしています。

3

「プロが選ぶプロ」の歯科医院を探せます

icons

掲載している医院に3医院(自医院を除く)までオススメできる機能を付与することで、プロが選ぶプロの歯科医院を探せます。

4

「先生の人柄」が分かるご挨拶動画を設置

icons

外からは見えにくい歯科医院ですが、事前に先生の人柄が伝わるように、院長のご挨拶動画を掲載しております。

根管治療
得意歯医者今すぐ探す