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虫歯(歯冠修復、欠損補綴)

銀歯が金属アレルギーの原因になるの?~アマルガムについてとその影響~

銀歯が金属アレルギーの原因になるの?

虫歯治療で歯を切削した場合、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)の治療が必要になることがあります。保険診療では、インレー、クラウンの治療には、金属が採用されていますが、今回はその金属の安全性についてご説明いたします。

保険診療で採用される金属

虫歯治療に関わる保険診療では、これまで主に2つの金属が使用されてきました。
その金属とは、アマルガムと金銀パラジウム合金です。

アマルガム

アマルガムは、詰めるときには軟らかく、硬化すると高い硬度に優れることから、操作性と硬度の特徴をメリットとして、100年以上前から歯科材料として採用されてきました。
しかし、成分として、水銀が50%程度含まれることから、2016年以降は、特定保険医療材料として廃止されています。なぜなら、水銀は、神経毒性が強い金属だからです。

金銀パラジウム合金

現在、保険診療で採用されている金属の多くが、金銀パラジウム合金です。
インレーやクラウン、入れ歯のクラスプ(バネ)に採用されています。
金銀パラジウム合金は、字のごとく“合金”のため、金や銀だけではなく、パラジウム、銅、イリジウムなどの金属によって構成されています。特に、パラジウムは、合金を生産するメーカーによって割合は異なりますが、金属アレルギーを起こしやすい金属であることが分かっています。

銀歯が金属アレルギーの原因になるのはなぜ?

では、銀歯が金属アレルギーの原因となる仕組みはどのようなものでしょうか?

金属の経年劣化

毎日の飲食により、唾液のpH(酸性-アルカリ性の程度)が変化します。この唾液の成分に影響されて、お口の中にある銀歯は、劣化し金属イオンが少しずつ溶けだしていきます。
この金属イオンは、タンパク質と結合すると、アレルギー反応を引き起こす原因となってしまうのです。

金属アレルギーの症状とは

金属アレルギーといえば、ネックレスや時計のバンドなど、接触した部分の皮膚がかゆくなる、水ぶくれ、発赤(赤くなる)ことを想像しやすいかと思います。
実際、金属アレルギーは、原因の金属に接触した部分の他にも、影響がでることがあり、頭痛や脱毛、蕁麻疹などの不定愁訴(不快症状があるが、明らかな病変が見つからない状態)の原因になることがあります。
具体的に、お口の中にある銀歯によって起こるアレルギー症状とはどのようなものがあるでしょうか。

口腔内の不快症状

まずは、お口の中にでる不快症状の例についてご説明いたします。
金属アレルギーになった患者さんは、下記のような症状がある場合があります。

金属アレルギーの症状

■かゆみ
銀歯を入れてから、周りの歯肉や頬の内側が、むず痒い、ヒリヒリするといった症状がある場合があります。

■口内炎
初めは、通常の口内炎かと思われますが、銀歯周囲に難治性の口内炎ができることがあります。水疱(水ぶくれ)ができる場合や、粘膜が陥没したようになり、痛みがでることがあります。

■ただれ
口内炎に似た症状ですが、粘膜にざらざらした感じが起こります。視覚的には、他の部位に比べて白っぽく見える場合があります。

■舌痛症
舌の痛みがあり、口腔外科などを受診することで、金属アレルギーが判明する場合もあります。

掌蹠膿疱症

字のごとく、掌(手のひら)と蹠(足の裏)に膿疱と言われる膿をもった水疱がでます。
初めは、皮膚炎と思い、皮膚科を受診される方が多いのですが、皮膚科の先生から歯科治療において、金属の被せ物の有無などを訊かれることで、原因が判明することもあります。
口とは遠い、手のひらや足の裏ですが、金属イオンはタンパク質と結合し、血行によって体内を循環するため、お口とは異なる部位に症状が現れることもあるのです。

銀歯は除去した方がよい?

では、銀歯はすぐにでも除去した方がよいのでしょうか?

お口をのぞいてみましょう

まずは、金属の詰め物や被せ物がある部分を、ご自分で手鏡などを用いて覗いてみましょう。確認していただきたい項目は、以下の通りです。

■虫歯
銀歯など治療をした歯の周囲は、2次カリエスと呼ばれる虫歯になりやすい箇所です。
銀歯の周囲に着色が起きていないか、食べ物が詰まりやすくなっていないかを確認しましょう。

■銀歯の破損や不適合
経年劣化により、土台となる歯との境界が欠けている場合があるかもしれません。かけたところにプラークがたまりやすく、虫歯の原因になります。セメントが劣化し、外れていないかも確認しましょう。

■咬耗
咬み合うことで、歯の表面が摩耗することがあります。

■メタルタトゥー
金属が入っている歯の根元に位置する歯肉が、黒ずむことを“メタルタトゥー”と呼びます。これは、金属イオンが流出し、歯肉に蓄積することが原因で起こります。

不具合が見つかったら

もしも、ご自分でお口の中をしっかりと確認し、何らかの不具合を見つけたら、ひとまずかかりつけ医に相談してみましょう。
インレーやクラウンが不適合になっている場合には、虫歯や歯周病のリスクもあるため再製作を勧められるかもしれません。アマルガムの場合には、除去することを勧められる可能性もあります。
反対に、金銀パラジウム合金によるインレーやクラウンの適合がよい状態であれば、このまま経過観察を勧められる場合もあります。
実際に、ご自分で手鏡をもって確認するのは、上の歯や、奥歯、歯の裏側はとても見えにくいものです。定期健診を受診し、歯科医師や歯科衛生士に、インレーやクラウンの状態を確認してもらうことが効果的です。

銀歯を除去する方法

銀歯やアマルガムには、金属アレルギーの危険性があることをご説明いたしました。実際に、銀歯やアマルガムを除去した場合には、どのような代替えの治療方法があるでしょうか。

アマルガム充填の除去

アマルガム充填は、基本的に小さな虫歯に対して行っている処置ですので、除去した後は、コンポジットレジンやインレーによる修復が可能です。

金属インレー、クラウンの除去

金属のインレーやクラウンを除去した場合には、セラミックによるメタルフリーの治療を勧められることが多いかと思います。セラミックは、色調が歯に類似することから審美性に優れ、経年劣化による変色もありません。
また、生体内で安全な素材であることや、表面にプラークが蓄積しにくいといったメリットもあります。メタルフリーであるオールセラミックの場合には、基本的に自由診療となります。金属アレルギーがある場合には、保険適応が可能ですので、まずはかかりつけ歯科医師に相談してみましょう。

▶銀歯を白い歯(セラミック)にするメリット・デメリット、費用が気になる方は「銀歯を白くする方法」の記事をご確認ください。

まとめ

歯科治療では、現在も保険診療のインレー、クラウンの材料として金属が採用されています。また、過去には、アマルガム充填が行われていましたが、生体への安全性から現在は使用されていません。
現在、アマルガム充填や、金属のインレー、クラウンがある状態で、金属アレルギーと思しき症状がある場合には、かかりつけの先生に相談してみましょう。
最後の歯科受診から期間が空いている方も、歯科健診を含めて一度、歯科医師に口腔内を確認してもらうことをお勧めします。

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■他の歯冠修復、欠損補綴(虫歯)治療のコラム一覧:https://teech.jp/column/mushiba
■歯冠修復、欠損補綴(虫歯)治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/mushiba-interview
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【コラム監修歯科医師】
岡本歯科医院 院長 岡本徹先生
▼医院について
Teech掲載ページ:https://teech.jp/hospital/658
医院ホームページ:https://www.okamoto-d.net
 〒146-0091 東京都大田区鵜の木2-15-19
▼経歴
1986年 東京医科歯科大学 歯学部 卒業
2011年 公益社団法人東京都大田区大森歯科医師会 初代会長
2015年 岡本歯科医院 院長就任
▼役職
東京都歯科医師連盟 専務理事
公益社団法人東京都大田区大森歯科医師会 監事
全日本歯科医師剣道連盟 理事長
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【コラム執筆歯科医師】
木坂里子
東京医科歯科大学卒業 現役歯科医師として勤務

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