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歯冠修復、欠損補綴(虫歯) 2020/07/30

銀歯がしみるときの原因と対処方法教えます!

虫歯治療で入れた銀歯が「しみる」ときは、何らかの異常が生じているかもしれません。銀歯が正常な状態であれば、外からの刺激でしみたり、安静時に不快感が生じたりはしないからです。
ただし、それが「痛い」のであれば、話が少し変わってくるので“銀歯が痛いときの原因と対処方法教えます!”をご覧ください。ここでは銀歯がしみるときの原因と対処法についてわかりやすく解説します。

以前治療した銀歯がしみるときの原因

以前に治療した銀歯がしみるときは、治療から時間が経過することで、歯質や銀歯に何らかの変化が生じています。

虫歯の再発

比較的軽度の虫歯であれば、「痛い」ではなく「しみる」といった症状が主体となります。以前に治療した部位に虫歯が再発し、冷たいものや甘いものがしみるようになっているのかもしれません。銀歯に再発した虫歯は、気づかないうちにどんどん進行していくため、早期に歯科を受診しましょう。

▶銀歯の下が虫歯になっているかどうか気になる場合は、「あなたの歯は大丈夫!? 銀歯の下は虫歯になりやすい」の記事をご覧ください。

知覚過敏を発症している

冷たいものを口に入れたときにだけ「しみる」のであれば、知覚過敏を発症している可能性があります。知覚過敏は、一時的なものもあれば、慢性化してしまう場合もあります。とくに銀歯の下で知覚過敏が続いてしまうような場合は、歯髄への影響も憂慮されることから、できるだけ早く対処した方が良いといえます。

歯茎が下がっている

銀歯の歯頚部(しけいぶ)、あるいはマージン(歯質と修復物・補綴物の境界)には、プラーク(歯垢)や食べかすが溜まりやすくなっています。毎日のケアをしっかり行っていないと、細菌が繁殖し、歯周病を発症することがあります。
その結果、歯茎が下がり、歯根面が露出してしまうのです。歯根面にはエナメル質が存在しておらず、象牙質がむき出しとなっていることから、外からの刺激によって「しみる」ことが多くなります。

歯ぎしりをしている

私たちが歯で噛む力というのは、極めて強いです。食事の際には、10~20kg程度に抑えられていますが、歯ぎしりや食いしばりでは50kg以上の力が発生します。しかも、歯ぎしりや食いしばりでは、歯と歯の間に食べ物が介在していないので、噛んだ時の圧力が緩和されることはありません。
すると、銀歯に大きな負担がかかり、辺縁を損傷させることもあるのです。その結果、歯質との間に隙間が生じて冷たいものが入り込み、「しみる」という症状を引き起こします。

治療後すぐの銀歯がしみるときの原因

銀歯を装着して間もない期間は、しみることが多々あります。その原因は以下の通りです。

歯の神経が過敏になっている

治療後すぐの銀歯がしみる主な原因は、歯の神経の過敏症です。銀歯を装着するということは、それなりの量の歯質を削っているので、歯の神経との距離も近くなっています。削ったときの振動や熱によって、歯の神経が過敏になることは十分に起こり得ます。銀歯の装着に使用したセメントの刺激によって、しみることもあります。

歯の神経が弱っている

昨今の虫歯治療は、「ミニマルインターベンション(最小限の侵襲)」を優先して行われています。できるだけ削らない、できるだけ歯や神経を抜かない治療です。そのため、多少問題があったとしても、神経を抜かずに残すことも多々あります。
そういったケースでは、銀歯を入れた直後はもちろん、しばらく「しみる」という症状が持続することがあります。最終的には神経を取らなければならないことも珍しくありません。

熱刺激が伝わりやすくなっている

天然の歯質を歯科用合金で作られた銀歯に置き換えると、熱刺激が伝わりやすくなります。金属は熱伝導率が高いので、冷たいものを食べた時にしみやすくなるのは仕方のないことだといえます。こうした熱伝導率の違いついては、神経も徐々になれてきます。長期的には 「第二象牙質」が添加されていくことで、刺激を受けにくくなっていきます。

咬み合わせが悪い

銀歯の高さやサイズが適切でないと、咬み合わせに異常が生じて「しみる」などの症状が現れることがあります。私たちの歯はとても敏感なので、1ミクロン単位の誤差でも不調を感じとるものです。ただ、銀歯の高さやサイズに異常があると感じても実際は正常で、すぐに違和感がなくなることも珍しくありません。

銀歯のメリット・デメリット

銀歯は、デメリットだけでなくメリットも存在しています。自分自身に最適な治療法を選ぶ上では、その両方を知っておくことが大切です。

銀歯のメリット

■費用が安い
銀歯の最大のメリットは、「費用が安い」という点です。セラミックのような審美材料でむし歯治療を行うと全額自己負担となりますが、銀歯は保険が適用されます。つまり、1~3割負担で失った歯質を補うことができるのです。虫歯治療で経済面を最優先する人にとっては、極めて大きいメリットといえます。

▶銀歯を入れる際の費用を詳しく知りたい方は「銀歯の費用はいくら?」の記事をご覧ください。

■強度が高い
歯科用プラスチックであるレジン(白いプラスチック)は、経年的な摩耗や変色、場合によっては破折が起こります。また、セラミックは強い力が加わることで割れることがあります。一方、銀歯にそうした変化やトラブルが起こることはまずありません。強度を高めるためにさまざまな金属を組み合わせ、高温で鋳造した銀歯は、そう簡単に壊れることはありません。

■奥歯にも使える
審美材料として最も美しいものに「オールセラミック」というものがありますが、セラミックの性質上、強い力がかかる奥歯には使いえないケースも少なくありません。見た目が美しいとはいえ、セラミックだけで作ると破損する恐れがあるからです。
一方、銀歯は極めて丈夫な人工歯であり、部位を選ばずどこにでも使うことができます。また、セラミックの歯に近い機能性も兼ね備えているので、しっかり噛むことができます。

銀歯のデメリット

■金属色が目立つ
銀歯のデメリットとして最初に挙げておきたいのが「見た目の悪さ」です。銀歯は金属色がむき出しとなっていることから、虫歯治療を施していることが一目瞭然です。それがコンプレックスとなって、自然に笑えなくなってしまう人もいます。

■金属アレルギーのリスクがある
歯科治療に伴う金属アレルギーは、主に銀歯に由来しています。銀歯に使用している歯科用合金は、それほど安定性が高くないので、使用していく中で金属イオンが溶け出すことがあります。
それが歯茎などの口腔粘膜を刺激し、金属アレルギーを発症することがあるのです。治療前に金属アレルギーの既往がなくても、治療後、金属アレルギーを発症するケースもあります。

■歯茎が黒ずむ
唾液や熱刺激によって溶け出した金属イオンの一部は、メタルタトゥーとして歯茎に沈着することがあります。とくに銀イオンは目立ちやすいので注意が必要です。

■再治療が必要になりやすい
セラミックは歯質との適合性が高く、材料そのものが劣化もしないことから、再治療が必要になる可能性も比較的低いです。一方、銀歯はセラミックほど歯質との適合性は高くないので、虫歯の再発や人工歯の脱落が起こりやすいといえます。その結果、再治療が必要になることがあります。

銀歯がしみるときの治療方法

銀歯がしみるときの治療方法は、以前に装着したものか、装着直後なのかによって異なります。ここではそれぞれのケースにおける対処法を解説します。

以前治療した銀歯がしみるときの治療方法

■再発した虫歯を治す
虫歯の再発で「しみる」という症状が現れているのであれば、虫歯治療を行う他ありません。虫歯は自然に治ることがない病気なので、治療を行わなければしみる症状も消失しません。ちなみに、銀歯の再治療では、再び歯を削るだけでなく、銀歯も再製作しなければなりません。

■知覚過敏を治療する
一時的な知覚過敏症であれば、特別な処置は必要ありません。適切なオーラルケアを実施することで、しみる症状も消えていきます。一方、象牙質が露出したり、銀歯の不具合によって知覚過敏が生じていたりする場合は、積極的な治療が必要となります。一般的な象牙質知覚過敏症の治療を受けるとともに、銀歯の不具合も調整することとなります。

■歯周病を治療する
銀歯が歯周病になり、歯茎が下がっているケースでは、歯周病治療が必要となります。適切なセルフケアとプロケアを両立させて、歯周病菌が繁殖しない衛生的な口腔環境を確立しましょう。歯周病治療が終わったあとも歯根面がむき出しになっているようなケースでは、銀歯の再製作を行うこともあります。

■歯ぎしりを治す
歯ぎしりや食いしばり、噛みしめといった悪習癖は、「歯がしみる」以外にも、さまざまな症状を引き起こすことがあります。早急に改善することをおすすめします。歯科医院で 歯ぎしりの治療としては、「スプリント療法」が一般的です。就寝中にマウスピース型の装置を装着することで、歯や顎にかかる負担を軽減します。

治療後すぐの銀歯がしみるときの治療方法

■2~3日様子を見る
これは治療法というわけではありませんが、装着した直後の銀歯というのは、しみる症状が現れやすくなっています。とくに問題がなければ2~3日で落ち着くので、経過を観察しましょう。
我慢できないほど強くしみたり、症状がなかなか落ち着かなかったりする場合は、歯科を受診しましょう。歯髄炎などを起こしている可能性があります。炎症を抑える処置や神経を抜く処置が必要になることもあります。

■歯の神経を抜く
歯の神経は、とても重要な組織なので、保存に努める歯医者さんも少なくありません。けれども、経過が悪くて歯の神経を抜かざるを得ない場合もあります。それは1週間程度、様子を見ても強くしみたり、場合によってはジンジンとした痛みが生じたりする場合です。そういったケースでは、抜髄(ばつずい)処置で症状の改善をはかることがあります。

■銀歯に慣れる
熱伝導率の高さによって銀歯がしみる場合は、慣れるまで少し我慢してみましょう。始めは、冷たいものがしみることも多いですが、徐々に慣れてくるものです。神経が順応するのにもそれなりに時間がかかりますので、焦らずゆっくり待ちましょう。銀歯を入れた直後は、極端に冷たいものや熱いものを避けるのもひとつの解決法といえます。

■咬み合わせを調整する
咬み合わせが高いと、銀歯に過剰な負担がかかって「しみる」という症状を引き起こすことがあります。咬合調整を行うことで、咬み合わせが正常になり、しみるなどの不快症状が軽減されることがあります。

まとめ

このように、銀歯が「痛い」のではなく「しみる」場合には、いろいろな原因が考えられますので、まずは歯医者さんで精査してもらうことをおすすめします。銀歯がしみるという症状を放置すると、取り返しのつかない事態を招くこともあるため、軽く考えるのだけはやめましょう。

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■他の歯冠修復、欠損補綴(虫歯)治療のコラム一覧:https://teech.jp/column/mushiba
■歯冠修復、欠損補綴(虫歯)治療の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/mushiba-interview
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▼このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています▼
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業

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