1回にかける歯磨きの時間は何分が適切なの?
むし歯や歯周病を予防するには、毎日の歯磨きが欠かせません。おそらく、ほとんどの人は朝と夜の2回は歯磨きしていることでしょう。
ただ、1回あたりどのくらいの時間、歯磨きをしているかは人によって大きく異なります。ここではそんな1回にかける歯磨きの適切な時間についてわかりやすく解説します。
▼1回の歯磨きは最低3分間行う
1回の歯磨きにかける時間は、最低でも3分は必要です。どんなにきれいな歯並びをしている人でも、1本1本ていねいに磨いていったら、最低でも3分はかかるものです。
逆に、毎日の歯磨きを3分以内で終わらせている人は、ブラッシングが大雑把になっていることから、磨き残しの量も多くなっていることが予想できます。ちなみに、「最低でも3分」ですので、可能ならもう少し時間をかけて、ていねいに磨くことが望ましいといえます。
▼歯磨きの時間が長過ぎるのも良くない?
1回の歯磨きでは3分以上行うのが望ましいのですが、その時間が長ければ長いほど良い、というわけでもありません。例えば、1回の歯磨きに30分以上の時間をかけていると、歯や歯茎にダメージが加わることがあります。その結果、歯茎が下がったり、歯質が摩耗したりすることもありますので注意しましょう。そこで意識していただきたいのが、「歯を磨く時間」ではなく、「汚れをきれいに落とす」ことが何より重要であるという点です。
▼プラークフリーな状態を作ることが最重要
歯磨きが上手な人は、3分間のブラッシングでも、歯垢が一切ない「プラークフリー」な状態を作ることができます。一方、歯磨きが上手くない人は、15分かけても磨き残しが出てしまうものです。そう考えると、歯磨きで重要なのは、時間ではなく「歯の磨き方」だとわかりますよね。そんな歯の正しい磨き方は、歯科医院で身に付けることができますよ。
▼歯科医院でブラッシング指導を受ける
歯科医院でブラッシング指導を受ければ、正しい歯磨きの方法を身に付けることができます。歯科衛生士さんは歯磨きのプロフェッショナルですので、患者さん一人一人に最適といえるブラッシング法を指導してくれます。正しいブラッシング法が身に付けば、効率よく汚れを落とすことが可能となり、1回あたり3分のブラッシングでも十分となります。
▼まとめ
このように、1回の歯磨きにかける時間は、最低3分が目安ですが、大切なのは汚れを落とすことです。その点を意識しながら毎日の歯磨きを頑張っていきましょう。
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(このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています)
【コラム執筆歯科医師の紹介】
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長崎大学歯学部歯学科卒業