予防歯科にかかる治療費用の平均は?
最近では、日本でも予防歯科の概念が広まりつつあります。実際、虫歯にかかる人は少なくなっており、予防のために歯科を受診する人も徐々に増えてきています。そこで気になるのは、予防歯科の治療にかかる費用ですよね。ここではそんな予防歯科にかかる治療費の平均的な費用についてご紹介します。
▼保険診療と自費診療がある
予防歯科も一般歯科の治療と同じように、保険診療と自費診療の2つがあります。当然ですがどちらを選ぶかによって、費用も大きく変わってきます。保険診療における治療内容は、全国の歯科医院で全く同じです。一方、自費診療の治療内容は、歯科医院によって異なります。
▼保険診療の治療費の平均
保険診療で予防歯科処置を受けた場合は、治療費は「3,500円」程度です。これは3割負担で患者さんが歯科医院に払う金額です。1割負担であれば、さらに金額は低くなります。
▼保険診療の治療内容
保険診療の予防歯科処置では、口腔内診査や歯周組織検査、歯垢や歯石除去などが実施されます。こうした簡単な検査や処置だけでも、虫歯・歯周病予防に大きく寄与します。その他、フッ素塗布やブラッシング指導なども行われます。
▼自費診療の治療費の平均
自費診療の費用は、歯科医院側が自由に設定できるので、平均額を提示することはなかなか難しいです。大まかな金額としては「5,000円~30,000円」程度はかかるものといえます。もちろん、予防歯科処置の内容によってはさらに高い金額がかかることもあります。
▼自費診療の治療内容
自費診療の予防歯科処置では、口腔内診査や歯周組織検査、歯石の除去に加えて、PMTCも行われます。PMTCとは「Professional Mechanical Tooth Cleaning」の略称で、専門家による機械的な歯のクリーニングを意味します。電動のブラシと研磨剤を使って、歯を1本1本磨き上げていく処置です。その他、唾液検査や歯の表面を薬剤でコーティングする処置など、自費診療ではさまざまな施術を受けることが可能です。
▼まとめ
このように、予防歯科にかかる費用の平均額は保険診療と自費診療で大きく変わります。当然、受けることができる治療内容も異なります。ただ、保険診療の予防処置でも十分な効果が得られますので、無理して自費に切り替える必要はないといえます。もちろん、さらに高い予防効果を求める場合は、自費診療を選択する方が望ましいです。そこでは主治医と相談しながら決めていきましょう。
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(このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています)
【コラム執筆歯科医師の紹介】
運営サイト:「みんなの歯学」https://minna-shigaku.com
長崎大学歯学部歯学科卒業