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予防治療 2021/05/25

虫歯を防ぐ「フッ素歯磨き」のメリットとは?

いまや“虫歯予防の代名詞”といっても過言ではない「フッ素」。近年は市場で販売される歯磨き粉の9割にフッ素が配合されており、私たちがあえて選ばずとも普段の歯磨きでフッ素は活用されています。
そんな身近な虫歯予防のフッ素について、ここではフッ素による虫歯予防のメカニズムやおすすめのフッ素アイテム、さらに効果をUPさせる方法などをご紹介していきます。

虫歯を防ぐフッ素の働きとは

はじめに、虫歯予防に使用される「フッ素」とはそもそもどんな成分なのか、またフッ素がなぜ虫歯予防に効果があるのかを詳しく解説していきましょう。

「フッ素」とはどんな成分なのか

フッ素は自然界に広く存在する元素のひとつで、地中や海水、さらに私たちが普段口にする食べ物にもフッ素は含まれています。たとえば魚介類や乳製品、また日本人にはおなじみの緑茶の葉にもフッ素が含まれます。またフッ素は私たち人間の体にも必要な栄養素で、骨や歯をつくるのには欠かせない物質のひとつです。
そのフッ素は非常に不安定な元素であるため、通常は他の物質と結合した「フッ化物」として存在しています。歯磨き粉など虫歯予防に用いられるフッ素製品も、厳密にはフッ化ナトリウムやフッ化スズ、モノフルオロリン酸ナトリウムなどに代表されるフッ化物が配合されています。ただ本記事ではわかりやすいように、以後も「フッ素」と表記していきます。

虫歯予防におけるフッ素の働きや効果

歯科分野で使用されるフッ素は、以下に挙げる3つの働きや効果により虫歯を予防していきます。

■歯質(エナメル質)を丈夫にする
フッ素にはまず、歯の一番表面にあるエナメル質を丈夫にし、酸に負けない強い歯をつくりあげる働きがあります。
エナメル質は体の部位の中で最も硬く、その硬さは水晶と同程度といわれています。私たちがどんな食べ物でも噛み砕くことができるのも、この硬いエナメル質が歯を守っているおかげです。一方でそのエナメル質も“酸に溶けやすい”という弱点があり、虫歯菌がつくる酸に長くさらされると表面が溶けだし、やがて虫歯へと発展していきます。
エナメル質はカルシウムやリン酸などのミネラルを主成分とし、これらの物質は「ハイドロキシアパタイト」という結晶となって存在しています。その結晶の中にフッ素が取り込まれると、ハイドロキシアパタイトよりも結晶性が高く、酸にも強い「フルオロアパタイト」という結晶へ変化します。このような仕組みから、フッ素を使うと虫歯菌の酸に負けない強い歯を作りあげることができます。

■歯の「再石灰化」をうながす
次に、フッ素には虫歯菌の酸によって溶けだしたエナメル質を修復する「再石灰化」をうながす働きがあります。
エナメル質は酸によってわずかに溶けても、唾液中のカルシウムやリン酸を取り込んで歯質を元の状態に修復することが可能です。これを「再石灰化」といい、初期虫歯(CO)の場合はこの再石灰化によって治療をしなくても自然治癒が見込めます。その再石灰化は唾液中のフッ素濃度が高いほどカルシウムやリン酸の取り込むスピードが速まることから、フッ素には再石灰をうながす効果が期待できます。

■虫歯菌が”酸“をつくるのを抑える
フッ素には上記の2つにくわえ、虫歯菌が酸をつくるのを抑える効果があります。
虫歯菌は食べカスに含まれる糖分をエネルギー源にしており、それを代謝する過程で酸を吐きだします。この酸こそが虫歯をつくる根源であり、酸に弱いエナメル質を溶かし、やがて大きな虫歯へと発展させていきます。フッ素には虫歯菌が糖分からエネルギーを作る際に必要な酵素の働きを妨げる働きがあり、これにより虫歯菌が酸をつくるのを抑えることができます。

フッ素を虫歯予防に活用する方法

フッ素を使った虫歯予防は、ご家庭でも簡単に取り入れることが可能です。そこへ歯科医院でのフッ素活用を組み合わせると、よりフッ素の予防効果を高めることができます。以下を参考に、ぜひ毎日のセルフケアにフッ素を活用していきましょう。

ご家庭でのフッ素活用法

■フッ素配合歯磨き粉
普段のケアに最も取り入れやすいのが、フッ素配合の歯磨き粉です。近年は市販の歯磨き粉のほとんどにフッ素が配合されているため、どなたでも簡単に入手することができます。
一方でフッ素配合歯磨き粉を購入の際は、配合されるフッ素の濃度に注意が必要です。歯磨き粉に配合されるフッ素の濃度は「ppm」という単位で表記され、一般的な歯磨き粉には1,000ppm前後の濃度のフッ素が配合されています。くわえて近年は1,450ppmの高濃度のフッ素が配合された歯磨き剤も市販で販売されています。
ただし1,000ppm超えるものについては、6歳未満の子どもへの使用は控えなければなりません。各年齢で推奨される歯磨き粉のフッ素濃度は、0〜5歳が500ppm、6〜14歳が1,000ppmです。購入の際はパッケージに記載された濃度をよく確認しておきましょう。(※1)
※1: 「フッ化物配合歯磨剤に関する日本口腔衛生学会の考え方」(日本口腔衛生学会 フッ化物応用委員会)

■フッ素ジェル
フッ素ジェルは一般的な歯磨き粉に配合される発泡剤(泡立ち成分)や研磨剤が含まれておらず、歯や粘膜に優しく、使用後のゆすぎも必要ないのが特長です。さらにジェル状の成分が歯に密着しやすく、小さなすき間の隅々まで成分が行きわたりやすいというメリットもあります。フッ素ジェルは通常の歯磨き後の仕上げとして使いますが、とくに就寝前の使用がおすすめです。

■フッ素洗口
フッ素洗口とは、フッ素が配合された薬液によるうがいでその効果を得るものです。液状なので細かいすき間にも成分が届きやすく、また水によるすすぎの必要もないため、フッ素が長くお口の中に残って効果を発揮しやすいのが特長です。近年は市販でもフッ素洗口液が販売されていますが、地域によっては小学校や中学校などでもフッ素洗口を実施しているところがあります。フッ素洗口も通常の歯磨きのあとにおこないます。

歯科医院でのフッ素塗布

歯科医院のフッ素塗布では、市販のフッ素製品よりも濃度の高いもの(9,000ppm)を歯面に塗布していきます。塗布の方法は歯科医院によって異なりますが、綿球や歯ブラシに薬液を浸して歯面全体に塗布する方法や、専用のトレーを使った方法などがあります。ご家庭でのセルフケアに、年に2回以上の歯科医院でのフッ素塗布を併用すると、フッ素による予防効果がさらに高まります。

フッ素による虫歯予防効果をUPさせるために

最後に、ご家庭でのフッ素の活用でその効果をUPさせる秘訣をご紹介します。

フッ素使用後の“ゆすぎ”は少なく

フッ素はその成分をお口に長く停滞させるほうが、効果が長続きします。フッ素配合歯磨き剤を使用する場合であれば、ゆすぎはおちょこ1杯分(10〜15ml)で1回にとどめるのがおすすめです。
歯を磨いたあとはしっかり口をゆすぎたいという方は、歯磨き後にもう一度歯ブラシで歯磨き剤を歯面に行きわたらせ、軽くゆすぐとよいでしょう。なおフッ素ジェルや洗口液はゆすぎの必要がないため、口内に成分が残りやすく、効果を発揮しやすくなります。

フッ素使用後30分は飲食を控える

フッ素製品を使用した後は30分ほど飲食を控えると、フッ素が長くお口に残り、効果を発揮しやすくなります。

フッ素は継続して使うこと

フッ素は1回だけ使用しても、虫歯の予防効果は得られません。セルフケアではフッ素製品を毎日使い続けること、また歯科医院のフッ素塗布も年に2回以上の塗布を継続しておこなうことか肝心です。

まとめ

フッ素は「歯質の強化」「再石灰化の促進」「虫歯菌の酸の抑制」の3つの働きで、虫歯を予防する効果を発揮していきます。近年はフッ素配合歯磨き粉をはじめ、ドラッグストアやネット通販でもフッ素製品が多く販売されており、ご家庭でも手軽に取り入れられるアイテムのひとつとなっています。ぜひ本記事を参考に、ご家族皆さまでフッ素を活用した予防歯科に取り組みましょう。

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■他の予防歯科のコラム:https://teech.jp/column/yobotiryo
■予防歯科の歯科医師インタビュー:https://teech.jp/interview/yobotiryo-interview
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【コラム執筆・監修者の紹介】 
影向 美樹
歯科医師免許取得後、横浜・京都の歯科医院にて10年ほど歯科医として勤務。現在は歯科分野を中心とした医療系Webライターとして活動中。

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