歯周病って何歳くらいから増えてくるの?
歯周病は、比較的高齢の方にみられる病気というイメージが強いですが、実際に何歳くらいから増えてくるのか気になりますよね。ここではそんな歯周病の発症が増加する年代についてわかりやすく解説します。
▼30歳代から増加する病気
歯周病の発症率が大きく増加するのは30歳代です。30際代を過ぎると、歯周ポケットが深くなったり、歯茎の腫れや出血が認められたりする人の割合が急激に増えてくるのです。その後も年齢が上がるにつれて、歯周病の患者数も増加する傾向にあります。
▼20歳代でも発症する人は一定数いる
歯周病の発症に関しては、厚生労働省が「歯科疾患実態調査」によって、定期的に詳しく調べているのですが、20~29歳の中でも4mm以上の歯周ポケットを有する人の割合が25%超えていることがわかっています。ちなみに、歯周ポケットが4mm以上であると、それは立派な歯周病であると診断できます。
▼30歳代以上の3人に2人が歯周病
歯科疾患実態調査の結果を見ると、30歳代以上の2/3に歯周病の症状が認められていることがわかります。これはあくまで調査対象となった一部の人を調べた結果であり、実際はもっと多くの歯周病患者さんが存在しているといわれています。それを聞くと「歯周病は国民病」と呼ばれる理由も理解できますよね。
▼若い時から予防策を講じることが大切
乳歯や永久歯が生えそろってきたばかりの年代ともなると、さすがに歯周病の発症率は低下します。歯科疾患実態調査の結果でも、15~19歳で歯周病の症状が認められた人はごく一部に限られます。ですので、30歳代以降に歯周病で悩まされないためには、10代や20代からしっかりとした歯周病予防策を講じることが大切といえます。その時期に、歯周病にかからない清潔な口腔環境を確立することができれば、将来、歯周病で歯を失うようなこともなくなります。
▼正しいブラッシング法を身に付ける
歯周病予防で最も重要なのは毎日の歯磨きです。10代や20代の頃から定期的に歯科を受診し、正しいブラッシング法を身に付けることで、歯垢や歯石がたまらない、清潔な口内環境を作り上げることができますよ。つまり、セルフケアだけでなくプロフェショナルケアも併せて行っていくことが重要なのです。
▼まとめ
このように、歯周病というのは30歳代になると明らかに発症率が上昇しますので、それ以前にしっかりとした予防策を講じるようにしましょう。
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(このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています)
【コラム執筆歯科医師の紹介】
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長崎大学歯学部歯学科卒業