インビザラインを清潔に保つための正しい洗い方!注意点と頻度も解説

インビザラインを清潔に保つための正しい洗い方!注意点と頻度も解説

インビザラインのマウスピース型装置は、食事や歯みがきのとき以外は1日の大半をお口の中で過ごす装置です。透明で目立ちにくい一方、毎日使うものだからこそ「水洗いだけで足りるのか」「歯みがき粉でこすってよいのか」「洗浄剤は必要なのか」と迷う場面が出てきます。

この記事では、装置の洗い方・洗う頻度・注意点・保管方法を整理します。これからインビザラインを始める方も、すでに使っていてお手入れに迷っている方も、汚れやにおいが気になり始めた方にも役立つ内容です。ここで紹介するのは一般的なお手入れの考え方で、装置の素材や治療の進み方によって適した方法は変わります。最終的には、通っている歯科医院の指示を優先してください。

インビザラインを洗わないとどうなる?

インビザラインのマウスピース型装置は、唾液や食べかすに触れる時間が長く、お手入れをしないと汚れがたまりやすくなります。ここでは、洗浄が不足したときに起こりやすいことを整理します。

汚れや細菌が付着しやすくなる

マウスピース型装置は、食事や歯みがきのとき以外は長い時間お口の中に入っています。そのあいだ、装置の表面には唾液や歯垢(プラーク)、細かな食べかすが付着します。プラークは歯垢とも呼ばれ、口の中の細菌と、その細菌が出す物質が集まったものです。厚生労働省のe-ヘルスネットによると、わずか1mgのなかに10億個以上の細菌が存在するとされています。

洗わないまま装着を続けると、こうした汚れが装置に残ったままになり、少しずつ蓄積していきます。

においや着色の原因になることがある

装置に汚れが残ったままだと、においや着色が気になりやすくなります。においの原因のひとつとして、汚れに含まれる細菌が関係することがあります。

色の濃い飲み物の影響で、透明な装置にうっすらと色がつくこともあるでしょう。においや着色が出るとは限りませんが、汚れをためないようこまめに洗っておくと、気になりにくくなります。

虫歯や歯周病のリスクにつながる場合がある

装置そのものが虫歯や歯周病を引き起こすわけではありません。ただ、汚れたままの装置を歯にかぶせると、歯の表面にも汚れが残りやすくなります。

虫歯や歯周病の原因は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌です。厚生労働省のe-ヘルスネットによると、歯みがきが十分でないと歯と歯ぐきの境目に歯垢が増えるとされています。装置の清掃と歯みがきが不足すると、こうした細菌がお口の中にとどまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクにつながる可能性があります。

装置が目立ちやすくなることがある

マウスピース型装置は透明で目立ちにくいことが特徴です。一方で、表面に汚れや着色がつくと、かえって目立って見えることもあります。

透明な素材だからこそ、汚れによる白っぽい曇りや色の変化は表に出やすいといえます。見た目をきれいに保つうえでも、日常のお手入れが大切です。

インビザラインの正しい洗い方

装置を外したあとは、いくつかの手順を踏むと汚れを落としやすくなります。ここでは、基本的な洗い方を順番に整理します。適した方法は装置の種類や歯科医院の方針によって変わるため、最終的には医院の指示に従ってください。

外したら流水ですすぐ

装置を外したら、まずは流水ですすぎます。指でやさしくこすりながら流すと、表面についた唾液や食べかすをある程度落としやすくなります。

このとき使うのは、水か、体温に近いぬるま湯です。熱いお湯を使うと装置が変形する原因になることがあるため、避けてください。

やわらかい歯ブラシでやさしく洗う

流水である程度汚れを落としたら、やわらかい歯ブラシを使ってやさしく洗います。マウスピース型装置は表面に傷がつくことがあり、強くこすりすぎると細かい傷の原因になります。

歯ブラシは、力を入れずに動かすのがポイントです。装置の細かい溝や内側は汚れが残りやすいため、外側だけでなく内側まで丁寧に洗っておきましょう。

必要に応じて専用の洗浄剤を使う

水洗いやブラッシングに加えて、必要に応じてマウスピース専用の洗浄剤を使う方法もあります。ブラッシングだけでは落としにくい汚れやにおいが気になるときの、選択肢のひとつです。

使い方や使う頻度は製品によって異なります。つけ置きの時間なども製品ごとに決められているため、商品の説明書や歯科医院の指示に従って使ってください。

洗ったあとはしっかりすすぐ

洗浄剤を使ったあとは、流水でしっかりとすすぎます。洗浄成分が装置に残ったままだと、いずれそのまま飲み込むことになるため、すすぎ残しがないように気をつけましょう。

ブラッシングのときに歯みがき粉などを使った場合も同じです。表面に成分が残らないよう、最後はていねいに洗い流してから装着してください。

装着前に歯も清潔にする

装置をきれいに洗っても、歯の表面に汚れが残っていると、その汚れが装置と歯のあいだに挟まったままになります。これが虫歯や口臭のリスクにつながることがあります。

そのため、食後は歯みがきをしてから装置を戻すのが基本です。外出先などで歯みがきが難しいときは、一時的な対応として口をゆすいでおく方法もあります。できる範囲で歯とお口を清潔にしてから、装置を装着しましょう。

インビザラインを洗うときの注意点

洗い方とあわせて、装置を傷めないために避けたい扱いもあります。ここでは、お手入れのときに注意したい点を整理します。

熱湯で洗わない

装置を洗うときは、熱湯を使わないようにしましょう。マウスピース型装置は熱に弱い素材です。熱いお湯につけたり洗ったりすると、変形につながることがあります。

変形した装置は歯に合わなくなり、計画どおりに歯が動かないなど治療に影響することもあります。マウスピース型矯正装置は使用状況によって効果が変わるというのが、日本矯正歯科学会の見解です。洗浄やすすぎには、水かぬるま湯を使いましょう。

歯みがき粉で強く磨かない

歯みがき粉のなかには、研磨剤が含まれているものがあります。研磨剤の入った歯みがき粉で強くこすると、装置の表面に細かい傷がつきやすくなる点に注意が必要です。

細かい傷がつくと、その部分に汚れや着色が入り込みやすくなります。装置を洗うときに歯みがき粉を使いたい場合は、研磨剤が入っていないかを確かめ、迷うときは歯科医院に相談しましょう。

漂白剤やアルコールを使わない

家庭用の漂白剤やアルコール、強い洗剤などは、装置の洗浄には使わないようにしましょう。これらは装置の変形や変色、劣化につながる可能性があります。

汚れやにおいが気になるときほど、強い洗浄成分を使いたくなりがちです。ただ、装置に適しているとは限らないため、自己判断では使わず、専用の洗浄剤や歯科医院の指示にそって選びましょう。

強くこすりすぎない

汚れをしっかり落とそうとして、つい力を込めてこすりたくなることがあります。ただ、力を入れてこすりすぎると、装置に傷がつく原因になりかねません。

強く磨くよりも、やさしく丁寧に洗うことを心がけましょう。汚れが気になるときは、洗う回数を分けたり専用の洗浄剤を使ったりする方法もあります。

洗浄後に濡れたまま放置しない

洗ったあと、すぐに装着しない場合は、水気を切ってから保管します。濡れたまま放置すると、細菌が増えやすくなったり、生乾きのにおいが気になったりすることがあります。

保管するときは、清潔な専用ケースに入れておきましょう。ケースの使い方や置き場所については、このあとの保管方法でくわしく整理します。

インビザラインはどれくらいの頻度で洗うべき?

お手入れは、こまめに行うことが基本です。ここでは、どのタイミングで、どれくらいの頻度で洗うとよいかを整理します。

外したタイミングで軽くすすぐ

食事や歯みがきのときなど、装置を外す場面は1日に何度かあります。装置を外したら、そのつど流水で軽くすすいでおきましょう。

外したまま唾液や汚れを放置すると、その間に汚れが乾いて落ちにくくなります。まとめて洗うのではなく、外すたびに軽く流しておくと、汚れがたまりにくくなります。

1日1回は丁寧に洗う

外したときの軽いすすぎとは別に、1日に1回は歯ブラシなどを使って丁寧に洗う時間をつくりましょう。

ただし、洗う回数やタイミングは、装置の種類や治療の状況によって変わることがあります。医院によって案内が異なる場合もあるため、最終的には通っている歯科医院の指示に従ってください。

食後は歯みがき後に再装着する

食事のあと、歯みがきをせずに装置を戻すと、食べかすや糖分が歯と装置のあいだに残ります。糖分が残ったままだと、虫歯のリスクにつながることがあります。

そのため、食後は歯みがきをすませてから装置を戻すことを習慣にしましょう。

においや汚れが気になるときは洗浄剤を活用する

毎日の水洗いやブラッシングを続けても、においや着色が気になる場面はあります。そうしたときは、マウスピース専用の洗浄剤を取り入れるのもひとつの方法です。

どのくらいの頻度で使うかは、製品や装置の状態によって異なります。毎日使えるものもあれば、数日に1回を目安とするものもあるため、使う頻度は製品の説明書や歯科医院の案内で確認してください。

インビザラインの正しい保管方法

洗ったあとや、外しているあいだの保管方法も、装置を清潔に保つうえで大切です。ここでは、保管のときに気をつけたいことを整理します。

外したら専用ケースに入れる

食事や歯みがきで装置を外したときは、専用のケースに入れて保管しましょう。机の上にそのまま置いたり、ポケットやかばんに直接入れたりすると、紛失や破損の原因になりやすい点に注意が必要です。

むき出しのまま持ち歩くと、ほこりや汚れも付着しがちです。外したらケースにしまう流れを習慣にしておくと、こうしたトラブルが起こりにくくなります。

ティッシュに包んで置かない

装置をティッシュに包んで置くのは避けましょう。ティッシュにくるんだ状態だと、ゴミと見分けがつきにくく、誤って捨てられることがあります。

外食先や学校、職場など、自宅以外の場所でも同じです。出先でも専用ケースを使う習慣にしておくと、置き忘れや取り違えを避けやすくなります。

高温になる場所に置かない

装置は熱に弱いため、高温になりやすい場所での保管も避けましょう。たとえば、以下のような場所が挙げられます。

・夏場の車内
・直射日光が当たる窓ぎわ
・暖房器具の近く

こうした場所に置くと、装置が変形する原因になることがあります。ケースに入れている場合でも、置き場所そのものが高温にならないかを確かめておきましょう。

ケースも定期的に洗う

装置を入れているケースにも、少しずつ汚れや水分がたまっていきます。

ケースが汚れたままだと、せっかく洗った装置にも汚れが移りやすくなります。ケースも定期的に洗い、しっかり乾かしてから使うようにしましょう。

インビザラインのお手入れで困ったときは歯科医院に相談しよう

お手入れを続けても解決しないことや、装置の状態が気になる場面もあります。そうしたときは、自己判断で無理に対処せず、歯科医院に相談しましょう。ここでは、相談を検討したい主なケースを整理します。

においや汚れが取れない場合

毎日のお手入れを続けても、においや着色がなかなか取れないこともあります。早く落としたい気持ちから、強い洗剤や漂白剤に頼りたくなる場面もあるはずです。

ただ、自己判断で強い洗浄成分を使うと、装置を傷める原因になります。落ちにくい汚れやにおいが気になるときは、歯科医院に相談してみましょう。装置の状態に合った対処やお手入れの方法を案内してもらえます。

装置が変形・破損した場合

装置が変形したり、割れたりすることもあります。そうした装置をそのまま使い続けるのは避け、できるだけ早めに歯科医院へ相談しましょう。

歯に合わない装置を無理に使うと、歯の動きや治療計画に影響することがあります。装置の作り直しや調整が必要かどうかも、歯科医師が確認して判断します。

装着時に痛みや違和感が強い場合

新しい装置に変えた直後などは、装着時に違和感を覚えることがあります。時間の経過とともに気にならなくなる場合もありますが、強い痛みが続いたり、明らかに装置が合っていないと感じたりするときは、歯科医院に確認しておきましょう。

痛みや違和感があるからといって、治療がうまくいっていないとは限りません。ただ、強い痛みが続くときや気になる症状があるときは、自己判断で様子を見ずに、早めに歯科医院へ相談しましょう。

まとめ

インビザラインのマウスピース型装置を清潔に保つには、毎日のお手入れを無理なく続けることが基本です。装置を外したら流水で軽くすすぎ、1日に1回は歯ブラシでていねいに洗います。食後は歯みがきをしてから装置を戻し、使わないあいだは専用ケースで保管しましょう。こうした基本の積み重ねが、においや着色、虫歯や歯周病のリスクを抑えることにつながります。

一方で、洗浄剤の使い方や装置の扱いは、製品や装置の種類、治療の進み方によって適した方法が変わります。洗ってもにおいや汚れが取れないときや、装置の変形・破損が気になるときは、自己判断で強い洗剤に頼らず、歯科医院に相談してください。お手入れに迷ったときも、最終的には通っている歯科医院の指示に従うことが大切です。

【最後に:インビザライン治療を受けるうえで知っておきたいこと】

インビザラインは、透明なマウスピース型の装置を一定期間ごとに交換しながら、歯を少しずつ動かす矯正治療です。矯正治療では、症状によって公的医療保険が適用されることもありますが、インビザラインをはじめとするマウスピース型矯正は、自由診療として行われることが多い治療です。その費用は、歯科医院の方針や歯並びの状態、治療の範囲などによって異なります。治療を始める前に、費用の内訳やおおよその治療期間、通院の回数を歯科医院で確認しておきましょう。

また、マウスピース型矯正装置は毎日長時間の装着が必要で、日本矯正歯科学会も、使用状況によって効果が大きく異なると示しています。装着時の痛みや違和感、装置の変形・破損が起こることもあり、すべての歯並びに適応できるわけではありません。治療内容やリスク、副作用については、事前に歯科医師から十分に説明を受けたうえで検討することが大切です。

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