歯列矯正している間の虫歯、心配ですよね?対処法&予防策を解説します!
歯列矯正している間の虫歯、心配ですよね?対処法&予防策を解説します!
矯正治療を行っている最中に虫歯が発生したらどうすればいいのか、心配する人は少なくないですよね。
この記事では、歯列矯正中の虫歯の対処に焦点を当てて説明します。矯正が始まる前や治療中に虫歯を発見した場合の適切な対応策、さらには虫歯を避けるための予防策まで、幅広くご案内します。
矯正治療が完了すれば、理想の美しい歯並びを実現できるという期待でわくわくするものです。多くの人がその楽しみに満ちた気持ちで矯正の道を選びます。
しかし、矯正治療を受けている期間中に虫歯になるリスクが高まることを知っていますか?美しい歯並びを手に入れる過程で、虫歯に悩まされることは避けたいですよね。
この記事では、矯正治療中に虫歯が発生する理由と、それを防ぐための予防策をご紹介します。矯正中の虫歯に関する心配を解消しましょう。
■矯正治療の前に見つかった虫歯、どうしたらいい?
矯正治療を控えている時に見つかった虫歯について、不安を感じることはとても自然なことです。ここでは、そのような状況でどのように対処すれば良いか、やさしく解説していきます。
▼まずは虫歯治療から
「虫歯があると、矯正治療を始められないのでは?」と心配される方もいるかもしれませんね。でも、ご安心ください。虫歯をしっかりと治療した後であれば、矯正治療へと進むことができます。矯正治療を心待ちにされている気持ちはよくわかりますが、虫歯を早めに治療することが何よりも大切です。放っておくと、虫歯はどんどん悪化してしまい、治療が複雑になったり、大切な歯を失うことにもなりかねません。
▼虫歯が軽ければ、矯正と一緒に進められることも
虫歯の場所や進行度によっては、虫歯治療と矯正治療を同時に進めることができる場合もあります。たとえば、矯正治療が主に前歯に限られている場合、奥歯に虫歯があっても矯正装置の設置に影響しないため、両方を並行して進めることが可能です。また、虫歯が初期段階であれば、すぐに大がかりな治療をするのではなく、様子を見ることもあります。適切なケアによって、状態が自然と良くなることもあるのです。
虫歯は、最も軽微なCO段階から、最も重いC4段階まで様々です。CO段階の虫歯では、まだ歯に穴が開いていないため、心配りと適切なケアで状態を改善できる可能性があります。
矯正治療を始める前に、虫歯の有無やその進行度をしっかりと確認し、歯科医師と相談しながら最良の治療計画を立てましょう。不安や疑問があれば、カウンセリングの時に遠慮なく相談し、虫歯も矯正治療も、最適な方法で進める方法を提案してもらいましょう。
■矯正治療中に虫歯が発見されたら
矯正治療をしている最中に虫歯を発見すると、「矯正を継続しても問題ないのか」「どのように対応すれば良いのか」という疑問や不安が生じるかもしれません。実際、矯正治療中に見つかった虫歯の取り扱いは、使用している矯正方法によって異なることがあります。
▼ワイヤー矯正の場合
ワイヤー矯正では、歯の表面に「ブラケット」という小さな装置を接着剤で固定し、ワイヤーを通して歯を徐々に動かしていきます。この装置は矯正治療期間中、常時装着されることが一般的です。
虫歯が発生した場合、虫歯の場所やその進行状況に応じて、ブラケットやワイヤーをつけたままでの治療が可能な場合もあります。しかし、装置が治療の妨げとなる場合は、症状の深刻さにかかわらず、一時的に装置を外して虫歯治療を行うこともあります。
このような状況では、矯正治療の一時中断が必要になる可能性があります。
▼マウスピース矯正の場合
マウスピース矯正では、透明なマウスピースを用いて歯を整えていきます。これらのマウスピースは数週間ごとに交換し、段階的に歯を動かしていく方法です。
この矯正方法の利点は、マウスピースの取り外しが可能であるため、虫歯が見つかっても矯正治療と虫歯治療を同時に進めることができる点です。 ただし、マウスピースは患者さんの歯形に合わせてカスタムメイドで作られています。もし虫歯が進行し、大幅に歯を削る必要が生じた場合、マウスピースが合わなくなる可能性があります。その際は、新しいマウスピースを作製する必要が出てくるでしょう。
■矯正治療中の虫歯発生原因
矯正治療を受けている間に虫歯が増える事例は珍しくありません。矯正期間中に虫歯になりやすいのはなぜでしょうか。ここでは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正を行っている際に虫歯が発生しやすい理由について探っていきます。
▼ワイヤー矯正時の虫歯発生要因
ワイヤー矯正をしていると、以下のような理由から虫歯になりやすくなります。
・歯ブラシが届きにくく、歯磨きが困難になる
・汚れが隠れがちで、見つけにくい
ワイヤー矯正では、歯にブラケットという装置を固定し、これにワイヤーを通して歯を動かします。このブラケットは、治療が完了するまで常時装着され、患者さん自身での取り外しはできません。ブラケットの凹凸やワイヤーによって、汚れがたまりやすくなり、十分な歯磨きが難しくなります。これが虫歯のリスクを高める一因となります。
また、歯の裏側に装置を取り付ける「裏側矯正」もありますが、こちらは特に汚れが目で見えにくく、磨き残しが生じやすいという問題があります。
▼マウスピース矯正時の虫歯発生要因
マウスピース矯正の場合、虫歯が発生しやすい原因としては以下が挙げられます。
・マウスピースの清掃が不充分 ・清潔でない状態でマウスピースを装着する
・歯が唾液と接触しにくい
マウスピース矯正では、装置の着脱が可能であるため、食後の歯磨きはマウスピースを外して行います。これにより、ワイヤー矯正に比べれば歯磨きがしやすいという利点があります。しかし、マウスピースの洗浄が不十分であったり、歯磨きせずに装着したりすると、マウスピースと歯の間で細菌が増殖し、虫歯のリスクが高まります。
加えて、マウスピースは歯に密着して装着されるため、唾液が歯に行き渡りにくくなります。唾液は歯の表面の清潔を保つ効果があるため、マウスピース装着により虫歯になりやすくなることがあります。
矯正治療中に虫歯を防ぐためには、これらの点に注意し、適切なケアを心がけることが大切です。
■矯正治療中の虫歯予防策
矯正治療中に虫歯になってしまうと、時には治療を一時停止しなければならないことがあります。長い矯正治療期間中に、美しい笑顔を目指しているのに、虫歯で治療期間が延長してしまうのは避けたいものです。そこで、矯正治療中に虫歯を予防するための方法を紹介します。
▼効果的な歯磨きの習慣を確立する
特にワイヤー矯正の場合、歯磨きが難しくなりがちですが、効果的な歯磨き方法を身につけることが重要です。特に矯正装置周辺は汚れが溜まりやすいので、細かい動きでブラシを動かし、丁寧に汚れを落とすことが大切です。歯科衛生士に磨き方の指導をあおいだり、部分磨きに適したブラシの使用も推奨されます。食後の歯磨きを欠かさず行い、細菌の繁殖を抑制しましょう。
▼マウスピース矯正時の洗浄を徹底
マウスピース矯正では、装置を着脱できるため、日常的な歯磨きは比較的容易です。しかし、マウスピース自体の清潔を保つことが、虫歯予防には不可欠です。使用したマウスピースは定期的にブラッシングし、専用の洗浄剤での定期的な洗浄をお忘れなく。抗菌・消臭効果のある洗浄剤を選ぶことで、より清潔な状態を保つことができます。
▼食習慣の改善
虫歯予防には、食習慣の見直しも欠かせません。特に糖分の多い食品は虫歯の原因となる細菌のエサになりますので、摂取を控えめにすることが推奨されます。スナック菓子や糖分の高い飲料の摂取は極力避け、健康的な食生活を心がけることで、虫歯リスクを低減できます。
矯正治療中は、ブラッシング、マウスピースの洗浄、糖質の高い商品を避けるなど、これらの予防策に注意を払い、美しい笑顔を目指しましょう。