親知らずとは?親知らずが痛くなる原因は?
「親知らずが痛い」「親知らずは抜歯しなければならない」など、親知らずに関する話というのはネガティブなものが多いですよね。今現在、親知らずの症状に悩まされている方は、どう対処すべきか悩まれていることでしょう。ここではそんな親知らずについて、なぜ痛くなるのか、そもそも親知らずとは何なのか、という点について詳しく解説します。
▼親知らずとは?
親知らずは、最後に生えてくる永久歯です。上下合わせて最大で4本、人によっては1本も生えてこないこともあります。一般的には18歳前後が萌出時期で、その頃には顎の骨のスペースに余裕がなくなっていることから、まっすぐ正常に生えてくる親知らずの方が珍しいくらいです。そのため、親知らずが斜めに生えてきたり、真横に生えてきたりするケースも少なくないのです。
▼虫歯や歯周病にかかりやすい
異常な生え方をしている親知らずは、自ずと清掃性が低下します。乱ぐい歯や八重歯がある人ならわかるかと思いますが、歯列から逸脱した歯というのは、歯ブラシを当てにくい傾向にあるのです。すると、歯の表面や歯と歯ぐきの間にプラークなどが蓄積して、細菌繁殖の温床となります。ですから、「親知らずが痛い」もしくは「親知らずの周囲が腫れている」といった症状が認められる場合は、親知らずが虫歯や歯周病になっている可能性が高いです。
▼親知らずはなぜ抜歯するの?
親知らずが原因で歯の痛みや顎の腫れが生じると、抜歯となるケースが多々あります。抜歯というと、歯科治療における最後の手段ともいえるため、なぜもっと段階を踏んで処置を施さないのか不思議に感じる方もいらっしゃいますよね。これは上述したように、親知らずが清掃しにくい歯であることが主な原因といえます。例えば、他の歯と同じように虫歯治療や歯周病治療を実施したとしても、またすぐに再発するリスクが比較的高いことから、いっそのこと抜いてしまった方が良いと判断するのです。また、親知らずは隣の歯の根っこを吸収するなど、周囲への悪影響も大きいことが抜歯を選択する理由のひとつともいえます。
▼まとめ
このように、親知らずはもともと生え方が異常であったり、虫歯や歯周病のリスクが高かったりすることで、いろいろなトラブルを招きやすくなっています。そのため、親知らずを予防的に抜歯することもあるくらいです。そんな親知らずにお悩みの場合は、まず歯医者さんに相談してみましょう。今現在、親知らずが何本、どのように生えているのか、またどのようなトラブルを引き起こしているのかなど、詳しく調べてもらう必要があります。
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(このコラムは歯科医師によって執筆・監修されています)
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長崎大学歯学部歯学科卒業